天竜川の木にこだわる理由(ちょっと長いです) [□はじめに]
柱、梁などの主要構造材は、地元天竜杉の「葉枯らし材」を使っています。
【天竜杉】株式会社フジイチさん
↓↓↓
http://www.fujiichi.co.jp/seizai/index.htm
「葉枯らし材」と言うのは、木の伐り旬である晩秋~初冬にかけて山で伐採し、
枝葉を付けたまま5~6ヶ月放置しておき、葉の蒸散作用を利用して丸太の内部から
乾燥を促進する昔ながらの方法です。
機械が導入される前には、葉枯らしで重量を軽くしてから、原木を山から
搬出していました。
■地元の木にこだわる理由
僕は、8年前に東京から地元、浜松にUターンしました。
理由は、5つ。
僕にとっては、どれも同じ位重要な要求でした。
1.天竜川で鮎釣りがしたい。
2.子供は田舎で育てたい。
3.都市で暮らすことに疑問を感じてきた。
4.両親が老いてきた。
5.仕事に対する危機感を感じていた。
これが、今日のテーマにどう関係するかと言うと・・・
1.の鮎釣り。
「子供の頃、遊んだ豊かな天竜川に戻したい!」
参考写真:http://www.ne.jp/asahi/kichinyado/syarakuu/tyari/tenryu/tenryu2.htm
僕が鮎釣りを始めたのは、小学校5年の秋10月。
矢口高雄原作の「釣りキチ三平」の影響で始めました。
天竜川と言う川は、鮎の釣り方に関してはとてものどかな河川だと思います。
友釣りは言うに及ばず、毛ばり釣り、コロガシ(引っ掛け)、
何よりエサ釣りができるんです。
小中学校の頃は、6月1日の鮎解禁日には早朝から集まって釣りに行きました。
真夏の夏休み時期には、コロガシ釣りを毎日のようにしていました。
小5の秋に初めてやった鮎釣りの情景は今でも脳裏に深く
焼き付いています。
* * * * * *
30年前。
夕暮れの天竜川には、農作業帰りのおばさんやおじさん達が川に入って
鮎のコロガシ釣りをしていました。
傍らのバケツには、いっぱいの鮎!
大きいものは、一尺(約30cm)近くありました。
それを見た僕は、鼻息荒く川に入りました。
釣りキチ三平のようにたくさんの鮎が釣れるだろうと。
しかし、小学生が作った幼稚な仕掛けに掛かる奇特な鮎は
いませんでした。。。(T_T)
そんな僕を見かねた30歳後半位と思しきおじさんが
「僕!釣れた?どれ、仕掛けを見せてごらん」
と声を掛けてくれ、絡まった仕掛けを治しながら、
(こりゃ無理だな。。。)と思ったのでしょう、
「おじさんの鮎をあげるよ!」
と4匹の鮎を僕の手製ビクに入れてくれました。
手製のビクは、ミカンのネットにプラスチックのザルを入れただけのもの。
(今、考えると超恥ずかしい~)
そのおじさんは、僕の絡まった仕掛けを治しながら、
「おじさんも君くらいの頃から鮎釣りをやっているんだよ!」
と教えてくれました。
もらった鮎はとても綺麗で、匂いを嗅ぐと「釣りキチ三平」に描いてあった通り、
本当に甘いスイカの香りがしました。
真っ赤な夕日が美しい、秋の夕暮れの一コマです。
それが僕の原風景になっています。
* * * * * *
自分があの時のおじさんと同じ年齢になり、鮎が豊富な天竜川で
子供たちを遊ばせたいと思っています。
そんな思いから、
平成14年に国土交通省 中部地方整備局 浜松河川国道事務所が
公募した「天竜川流域委員会」の一般委員にも応募しました。
今後20~30年に渡る、天竜川の整備方針を検討する場に参加できると
思ったからです。
建設コンサルタントでの経験も活かせるだろうと思いました。
(結局「コンサル経験者は除外」という理由で採用されませんでした・・・)
■僕の勝手な空想
天竜川流域を良くする
↓
鮎がたくさんいる天竜川になる
↓
娘と鮎釣りやキャンプに行く
↓
楽しい思い出をたくさん作る
↓
将来、上京してもいつかは戻ってくるかも?
(僕がそうであったように・・・
自分の親父が川に泳ぎに連れて行ってくれたように・・・)
■水源を守る
僕が地元の木を使って家を建てることにこだわる理由は、ほぼこの理由に
尽きます。
幼稚な理由でしょうか?
山に、上流域に、利益が還元されなければ、結局は下流域の
人の生活環境が悪化するのではないでしょうか。
「僕の勝手な空想」この気持ちよくわかります。
わたしは横浜に住んでいて横浜が大好きです。
でもそれは観光地としてではなく生活の場としてです。
地域に対する自分なりの思いがあってそこで生活しているのと
なんとなく住んでいるのでは大違いですよね。
すてきな想い出があるから「その場所を大切にしたい」
自分がそう思うように、同じように子供たちにも思って欲しいですよね。
by ユキサクラカエデ (2006-04-06 21:49)
●ユキサクラカエデさん
こんな戯言を読んでいただき、恐縮致します<(_ _)>
でも、本音なんです。
横浜は僕も好きな街です。東京在住の頃はそれこそ良く行きました。
ユキサクラカエデさんには、
そこで生活している人がいることを改めて教えてもらいました。
(旅の恥はかき捨て!なんてことはしませんよ~念のため!)
でも、そういう輩が多いんでしょうね?実際・・・
また、横浜行きたくなったなぁ~
by 浜松自宅カフェ (2006-04-06 22:45)