上棟式、一生の思い出の「餅投げ」 [ ・茶畑にある終の棲家]
暖かく天候に恵まれた、Uさん邸の上棟が無事終わりました。
梵天(ぼんてん)が上がりました。
今回は画像を中心に、お餅撒きの様子を中心にお伝えします。
切り妻(きりつま)屋根の小屋組み(こやぐみ)です。
小屋組みは屋根を構成する構造体のこと。
切り妻屋根は面白くないように思われるかもしれませんが、日本の気候風土に調和した
とても優秀な建築様式です。
屋根の下地材で野地板(のじいた)を施工しているところです。
この上に遮音用の石こうボードを敷き、ルーフィングと言う防水シートを敷きます。
野地板は予算が許せば杉板を使いたいところですが、ハウスメーカーやホームビルダーを
含めてこの仕様が一般的です。
南面からの遠景。
地面に吸い付くようなプロポーションになるよう議論の末、屋根勾配は2寸にしました。
お餅やお菓子をクレーンで揚重し、いよいよ上棟式が始まります。
この頃になると・・・
どこからから、続々と集まってきます。
いつの間にかこんなに集まっていましたね。
回覧板とかで回るわけじゃなく殆どクチコミです。
車も凄いですよ。
上棟のお餅撒きでは一般的な光景です。
上棟式を済ませ、お施主さんのUさんは所定の位置に付いてスタンバイです。
隅餅(すみもち)と言う大きな餅を、家の四隅に落とすのが餅投げ開始の合図。
お餅はちゃんと届くのですが、お菓子類は風で流されてしまいます。。。
今回はお施主さんの配慮もあり、安全を考え幼児ゾーンを設けました。
うちの子供や相方のY君の子供達も安全にお餅拾いができました。
こっちは浜自カフェの棟梁を勤めてくれたSさん。
Uさん邸では後輩のIさんに棟梁を任せ、今回は2日間だけの応援です。
子供達をとても可愛がってくれる子供好きな大工さんは、子供達が拾いやすいよう
一つ一つ取り易いように落としてくれていました。
Uさん、O川さん、そしてY工房さん、本当にお疲れ様でした。
一緒に良い家にしていきましょうね。
幼児ゾーン☆いい配慮ですね(^^♪
どこからともなく集まる人々・・わかります。。(^。^)
by 夢空 (2008-03-10 09:38)
私の住む地域でも昔はもち投げがあったと聞いていますが、今ではほとんど行われていません。
十数年前妹の結婚式の際に、屋根に登ってもち投げをやったと聞いたくらいです。(先日の友人の結婚式では、式場で菓子投げをやっていましたが。:三河では嫁菓子という習慣が残っています。)
そういった習慣を大事にする「地域」「お施主様」そして「建築関係者」。
素晴らしいと感じました。
PS.
合板と杉の荒板の価格差は、私のいる辺りではほとんど変わらないと聞いていましたが、結構違うものですか?(地域格差があるとはうっすら聞いた記憶があります。)
HMは、水平剛性に組み込んでいる関係から合板を使っていると思っていました。
by たいせい (2008-03-10 09:44)
いいなぁ、こういう風景。
どこからともなく人が集まるっていうのがすごい。
いつまでもなくなってほしくない風習ですね。
参加したーい!
by JOHN (2008-03-10 17:12)
●夢空さん
どこからともなく人が現れるのは、建前の餅投げ経験者なら
おわかりいただけますよね(^_^)v
●カフェオランジュさん
nice、ありがとうございます。
●ijimariさん
はじめまして&nice、ありがとうございます。
●dennさん
nice、ありがとうございます。
●たいせいさん
えー!三河地方でも今ではないんですか?
普通にどこでもとは言いませんが、浜松でもまだまだありますよ。
ハウスメーカーで建てる人でも、外観上は殆ど完成したような状態で
餅投げする人がいますよ。
無くしたくない風習だと思っています。
合板と杉の粗板、材料の価格差は確かにそんなに無いかもしれません。
効いてくるのは人件費でしょう。
数万円単位の攻防をしている場合が多いので、話題に乗せていない
だけです。
それと今回は天井高をかせぐために、船底天井にしているので屋根に
剛性を確保しようと言う狙いもあります。
●JOHNさん
僕にとっては小学生時代から変わらない風景に安堵を覚えます。
うちの子供達にも継承させたい、そんな風習です。
一度体験したら病み付きになること受けあいです♪
●macotoさん
nice、ありがとうございます。
●とりのさとZさん
nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2008-03-10 22:56)
もち投げの風習はおもしろいですね。
うちの母方の実家は工務店だったし、うちの実家の棟上げの様子もよく覚えていますが、もち投げはありませんでした。
ご近所みなさんで、新しいおうちのお披露目をかねてお祝いする。そんな感じなんでしょうか。いい風習ですね。
子供達への配慮もすばらしいですね。
by barbie (2008-03-10 23:45)
梵天っていうんですね。
二人揃って知らなくて、上棟の時「あの天晴みたいな(オット命名)…」
って呼んでました(^_^;)
広島でも餅投げしてました。
子供の頃、上から降ってきたお餅を顔面でキャッチ、
大泣きした記憶があります。
でも近所であるというと駆けつけましたね。なつかしいです。
by hana (2008-03-11 11:53)
確か、浜自カフェ産の上棟でも、見せていただきましたが、こちらと余りにも違うのに、改めて驚きです。
先ず梵天・・・外に出すことはありません。
呼び名も『へごし』って言います。
そして、何よりも違うのは、上棟のお餅撒きはありません。
上棟式のやりかたも、全然ちがうんでしょうね~。
by アキラ (2008-03-11 12:00)
これはちょっとしたイベントですね!
こんなに人が集まるんですねぇ~(びっくり)
私も梵天は「へごし」で認識していました。
何通りか呼び方があるんですか?
by hidenosuke (2008-03-11 17:21)
●barbieさん
全国的にみても、上棟時に餅投げをする風習は少ないみたいですね!
本当の意味で体験した人にしか判らないですがとても楽しいんです♪
大安などのお日柄が良い時に浜松方面にいらした時は、夕方4時頃の
時間帯は周囲に注意を払い、もし建前を見かけたら是非飛び入りで
参加してみて下さい(笑)
●hanaさん
>天晴(あっぱれ)みたいな・・・
イメージ、何故かわかりますよ~(笑)
良かった、経験あるんですね!
この風習はできるだけ残していきたいものですが、お施主さんあっての
ことですからね!
●アキラさん
関東圏や都市部でお餅撒きをしなくなったのは感覚的に判ります。
ですが、千葉県松戸の友人は知っていましたね。
アキラさんに指摘されて、僕こそ驚きました!
僕らにとってはごくごく当たり前のことでしたから・・・。
なので、逆に自信がなくなり
「上棟式で使う扇子みたいのって何て言う?」って聞いちゃいました。
浜自カフェブログを読んでくれているY工房さんも驚いているかも…(笑)
●イッキさん
nice、ありがとうございます。
●xml_xslさん
nice、ありがとうございます。
●hidenosukeさん
この風習は僕が子供の頃からあるのですが、学校でも話題になり、
「あそこの家、今日建て前らしいよ!」とクチコミされ、家から袋を持って
集まると言う感じでした。
この現場でも前日に近所の女性が車で乗りつけ「お餅撒く?」って
聞いていきましたから、家族や近隣にも教えているんでしょうね(笑)
●Azumino_Kakuさん
はじめまして&nice、ありがとうございます。
記事にもコメントさせていただきましたが、自転車5原則は僕も使わせて
いただきたいと思います。
by 浜松自宅カフェ (2008-03-11 21:28)
ここらへんでも やっているところを見かけないですねぇ
でも 自分が小さいころ
母親の実家があった福井では やってましたね
よくは覚えていないのですが
小さいながらに 結構たくさんとってきたんですって
でも きっとこうやって 子供に投げてくださっていたんですね♪
by みほ (2008-03-11 23:54)
およそ20数年前、現在地に、四間×10間・総2階建ての管理棟を建設しました。とにかくオカネがないので、「安普請で面積だけは確保」という方針でして(笑い)、屋根はスレート、2階はその後数年は、半分が部屋割り無しの床コンパネだけ、一部の壁は外トタンだけというのが続きました。
その後、来客用宿泊室2、集会室(20畳)、そして、最近になって私の「隠れ家」ができたんです。
で、総2階建てで、1階は倉庫、作業場です。2階の一室が居間です。
棟上げ前日に、棟梁から「スタッフの昼飯をお願いしたい、それから、夕方も一席もうけるか、レストランなどの費用をお願いしたい」とのことで・・・、棟上げは、大工さんたち、左官屋さん、鳶職の人、総出で、柱を組み上げました。乗った梁を木槌でトントン。地元の大工さんにお願いしたんですね。
で、その日の昼は、鶏をつぶしてのカレーと、夜は焼肉店での「お疲れ慰労宴」ということになりました。こんなこと、初めてのことで知らなかった。
とにかく、おカネがないので、地鎮祭もせず、もち投げもできなかったです。(まわりに民家はありません)
by とりのさとZ (2008-03-12 12:37)
●みほさん
全国的にもかなり少なくなっているようですね。
このあたりでも普段どこでもあるわけではないですが、決して珍しい光景
でもないです。
ただ、今回のように縄を張って子供ゾーンを設けた例を僕は知りません。
それだけに、お施主さんの細やかな気遣いが嬉しかったですね♪
●とりのさとZさん
浜自カフェの建築も元々はそんな条件からのスタートでした。
それが色々な人との出会いに恵まれ、とてもコストパフォーマンスが高い
立派な自宅(カフェ)が建築できました。
外観や店舗部分からではわからないですが、デザインと設計をサポート
してくれた友人、それとY工房さんの力添え以外にはありません。
正直、ネットでもリアルでもこれほど周囲から期待されるとは思って
いなかったので驚きですが、それだけに来店いただいた方の期待を
裏切らないかが心配です。
(と言っても、やれることをやるだけですが・・・)
by 浜松自宅カフェ (2008-03-12 22:58)
最近こういうイベント見られないですもんね。
20年ほど前のアルバムとか見るとやっている風景が
あるので土地柄そういう風習はあるはずなんです。
けど悲しいかな時代の流れ。
by ゆつき(*´∀`)ノ (2008-03-13 08:53)
両親の介護のため、そろそろ移住を考えております。
その内に相談に上がるやも知れません。
その際は宜しくお願いしますゾ。(^^;
by ドクトルパンダ (2008-03-13 23:18)
●ゆつきさん
昔(と言っても20数年前)はある程度、全国的には行なわれていたよう
ですね。
それが、都市化やコミュニティの希薄化、経済性重視などの理由によって
なくなって来たのだと思います。
それがなぜかこの辺りでは、まだ比較的普通に行なわれているんです。
そんなところも割りと気に言っているんですよね♪
東京なんかでいきなりやったとしても、意味が判らなくて人が勝手に
集まることなんてないんじゃないかな?
●ドクトルパンダさん
ご両親の介護だったのですか?
些細なことでもご相談に乗らせていただきますから、お気軽にどうぞ。
家作りは戦略が要です。より具体的になる前に条件を洗い出しておけば
後々、選べる戦術が増えますよ。
仕事とか関係なく、気楽に浜自カフェに遊びにいらしてください。
by 浜松自宅カフェ (2008-03-14 00:13)
先日は情報ありがとうございました!
野地板も最近は針葉樹合板が主流ですね…
杉板は滅多に出ません…
あっ私は材木屋でございます(^^ゞ
by おこりんぼ (2008-03-14 11:45)
●おこりんぼさん
いえいえ、お礼には及びません!
事前情報があって、危険予知できていればより楽しめますからね。
良い季節ですから、たっぷりと早春の浜名湖を五感で味わって下さい。
私のブログはカフェ&建築&自転車がメインコンテンツなので、建築系の
仲間が多いんですよ。
ちなみにこの現場は、T-MAXの故郷である磐田市にあります♪
by 浜松自宅カフェ (2008-03-14 13:11)
上棟式で御餅やお菓子をまくんですね・・
へぇー地域によっていろいろなんだなぁと。。思いました
by Azumino_Kaku (2008-03-14 14:54)
●Azumino_Kakuさん
上棟の餅撒きは、昔は割りと全国的にやられていたようですが、
今では大分減っているみたいですね。
僕らにとっては珍しい光景ではないんですけど。。。
by 浜松自宅カフェ (2008-03-14 21:59)
最近はやってないですし、
名古屋ではほとんど見かけないので、
ちょっとうらやましい光景です。
調整地域の物件が続くので、そろそろ僕もあるかもしれません。
今度確認してみようと思います。
by plusgate (2008-03-18 18:37)
●plusgateさん
名古屋でもほとんど見かけないのですか?
確かに名古屋に住んでいた4年間では一度も見たことないですね。
市街化調整区域ならまだやっている可能性もありそう。
是非、屋根に登って一緒に祝ってあげて欲しいと思います。
by 浜松自宅カフェ (2008-03-18 22:44)