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『製品』と『建築』の違い [ ・浜自カフェBLOGについて]

「建築は建てるものであり、買うものじゃない」というのが僕の考えです。

なぜなら、建築とは本来、建物を作る行為のことであり、建築行為によって作られたモノを
建築物と呼ぶためです。

と言う定義からすれば、マンション建売住宅中古住宅など完成した建築物を売買する
場合は、「買う」と言って良いと思います。

 

この違いは何かと言うと、『その時点で現物があるか?ないか?』と言う点なのですが、
「いやいや、私はまだ完成していないマンション(戸建住宅)を買ったぞ!」と言う方も多いかも
しれませんね。


ここで言いたいのは、単に完成していたかいないかと言うことではなく、
「建築物の完成状態が見えないところからのスタートだったかどうか」と言うこと。


と言ってもちょっとわかり難いですよね?

 

 

そこで今回のタイトルですが、なぜ『製品』『建築』を対比するかというと、
製品の作られ方を知れば、建築が建てる行為だと言う意味がイメージしやすいと思うからです。

製品と一口に言っても有形無形とありますから、有形のモノで説明するとすれば、

 

『製品』とは、品質、量、共に安定的に供給できるもの

 

だと言えますよね?

価格も一定と言いたいところですが、取引価格と言うのは市場判断で決まるものですから、
この定義からは外れることになります。

 

これをメーカーの側から見てみると、建築が建てるものだという意味が理解できるかもしれません。

メーカーが、購入したユーザーに便益(ベネフィット)を提供することを守るために、
次の2つをまず考えます。

 

それは何かと言うと、、、

 

①使用する材料が一定の品質で安定的に入手できること(⇒調達性)

 

②入手した材料を常に安定した状態で加工できること(⇒加工性)

 

③一定水準以上の状態で、エンドユーザーの元に届けること(⇒流通性) 

 

と言うのが製品(=プロダクト)を提供する側、つまりメーカーの基本原則となります。

そのお陰で私達は安価で常に同じ品質の製品を入手できるわけです。

 

 

一方、これらのために捨てていることもあります。

 

それは、①~③の逆のこと。

 

①の逆、つまり安定的に入手しにくいもの
希少なものだったり、季節変動が大きいもの、保存しにくいもの、品質が安定しないもの等

 

②の逆、つまり安定的に加工できないもの

たった一人の職人さんでしかできない技術だったり、材料の品質変動が大きすぎて加工技術で
カバーできない場合など

 

③の逆、つまり一定条件以上で届けることができないもの
工場では十分な性能を有していたとしても、その時の物流技術では運ぶことができないものや、
半完成品で出荷し、現場で加工や組立てをして完成させるものの場合、現場条件で
加工できなかったり品質にバラつきができるようなモノなど

 

となるわけで、製品を上手く選んで使えば、安価でも独創的で高品質な建築を作ることができる
時代だと言えると思います。
(う~ん、表現が難しいなぁ。。。)


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plusgate

お伝えしたいことはわかりますよ^^
by plusgate (2010-10-27 23:05) 

浜松自宅カフェ

●chihoさん、カフェオランジュさん
 nice、ありがとうございます。

●plusgateさん
 ご理解いただき感謝です<(_ _)>
 真意がきっと伝わっていると思いますが、いずれ詳しくお話しします。
by 浜松自宅カフェ (2010-10-28 21:59) 

浜松自宅カフェ

●今造ROWINGTEAMさん、夢空さん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-10-30 13:07) 

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