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【お薦め】ちひろカフェと原爆の絵本 [■おすすめ]

今回も安曇野ちひろ美術館の紹介記事です。
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■ちひろカフェ ~アウトドアテーブルにて~

美術館でゆっくりと過ごしたかったためお昼を軽く済ませたこともあり、美術館を一回りした
ところで早めのオヤツ。

少し寒かったですが、膝掛け毛布をお借りしてアウトドアテーブルで信州の景色を眺めながら
長閑なひと時を過ごしました。

 

今回いただいたのは、紅玉まるごと焼きりんご(10食限定) 600円
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いわさきちひろ自信がよくつくっていた「焼きリンゴ」だそうです。
安曇野産りんごを使った熱々のスィーツ。
我が家でもオーブンで良く作りますから比較のためにも。

 

ほくほく濃厚かぼちゃのプリン 500円
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プリンと言うより、かぼちゃそのものと言った感じの甘さ控えめスィーツ。
信州産ぶどうジュースと一緒にいただきました。

 

その他、メニューが気になる方はこちらをどうぞ ⇒ ちひろカフェメニュー

 

 

さて、前回記事で予告したお薦め絵本がコレです。
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絵で読む 広島の原爆 (かがくのほん)

作者: 那須 正幹
出版社/メーカー: 福音館書店
発売日: 1995/03/01
メディア: 単行本

歴史が苦手だけど理科好きな人には特にお薦めです。

第二次世界大戦がどのように広がり、戦争末期における日本戦線の状況が日付入りで
説明がなされていて、連合軍部隊がどのルートから日本の防衛ラインを突破し、B-29の侵入を
許したのかなどが解説されています。

 

なお、敢えて申し上げておきますが、決して核兵器の使用はおろか開発を支持する考えは
一切ありません。

なぜ原爆が使われたのかを、当時の時代背景や技術開発の観点から解説されており、
それがとてもわかりやすく書かれていたことで、歴史が苦手な僕でも興味深く読むことができ、
はじめて理解できたことが多かったため今回紹介しようと思った次第です。

 

特に興味深かったのは、原爆開発を行なった研究者の紹介から始まり、当時の技術から
どのようにして原爆を製造することが出来たか、そして兵器として使用するまでの政治家の
関係などで、核兵器開発に要した途方もない費用が米国国民の税金によるものであり、
それゆえその成果を示す必要があったこと。

そして、日本の中でもなぜ広島、長崎が選ばれたのかが、研究者の視点を加えて解説されて
いることがとてもわかりやすいと感じました。

 

例えば、広島に投下された細身の原爆が通称リトルボーイであるのに対し、
長崎に投下された原爆が通称ファットマン(太っちょ)と呼ばれていたのは比較的知られる
ところですが、それぞれの基本原理が大きく異なるものであり、結果としてこのような
ニックネームが付けられたと言うことでした。

 

この本を読む方のために詳しくは説明致しませんが、B-29の侵入を許し各地が爆撃の被害を
受けていることは当時、広島市民も知っていたようですが、広島には爆撃がなされなかったため、
市民の間では、


「ここは大丈夫だ!」
と言う都市伝説のような思い込みが広まっていたようです。


しかし、実はこれこそ広島が原爆の投下目標として定められたことに寄るもので、開発された
原爆の効果を測定するために、敢えて爆撃を行なわなかったそうです。

 

その他、ピカドンと言われていたのもイメージとしては理解していましたが、
『ピカ』はそのままの通り、爆発時の閃光を意味しており、B-29のパイロットが爆弾投下後に
すぐに爆心地から離脱する際、真っ黒なサングラスをかけていてもなお眩しほどの閃光であり、
放射線を通過した際に「原爆を舌で味わった」と表現したそうです。


そして、ピカドンの『ドン』は音ではなく、音速を超える爆発により衝撃波(空気の壁)が発生したこと
による表現だったこともわかりましたし、放射線被爆が爆発時によるものだけでなく、
核分裂の際に生成された半減期30年のストロンチウム60などの放射性元素が空中や水に
飛散し、体内に取り込まれることで体内被曝を引き起こしたそうです。

 

その他、広島と長崎が投下地点に選ばれた理由が簡単に述べられていたり、
原爆使用に至る過程なども解説されており、ポツダム宣言の意味合いなども知る事ができました。

正直なところ、「このまま中学生の教科書として使用して欲しい」と思った程です。

僕自身も時間がなくて慌てて読んだこともあり、記憶が曖昧なところがあるため、
もう一度しっかり読みたいと思っています。


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コメント 4

浜松自宅カフェ

●カフェオランジュさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-11-19 18:35) 

plusgate

岡山で小学生時代を過ごしているのもあって、
広島の原爆については学校で話を聞く機会が多かったです。
高学年の教室には『はだしのゲン』のコミックが
各クラスに全巻置いてあったことも思い出しました。
時が流れて、風化しないことだけを切に願います。
by plusgate (2010-11-20 00:37) 

浜松自宅カフェ

●plusgateさん
 私も小学生の頃、『はだしのゲン』を何度も読みましたよ。
 決して、核兵器や戦争を正当化するものではありませんが、時代背景
 だとか米国側の事情、連合国側の動きがとても参考になりました。

●しゃくとりむしさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-11-22 01:15) 

浜松自宅カフェ

●夢空さん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-11-24 20:15) 

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