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造作建具と工事監督の采配 [ ・薪ストーブのある家]

今回は「造作建具工事」の様子をご紹介します。

建具工事には、アルミサッシ等の金属建具と木製ドアなどの木製建具に大別され、
さらに「造作(ぞうさく)」と言う場合は、メーカーの製品ではなくこの住まいの
ために建具屋さんが一品一品オーダーで製作した建具を指します。

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■リビング収納の扉取付け
収納の棚板や側板は、大工さんが板材を加工したものに、建具屋さんが寸法を測って
製作した「収納扉」を現場で取付けます。

一見すると、大工さんの仕事のように思われるかもしれませんが、製作のために
使用する道具や材料が、大工さんと建具屋さんではまったく異なります。


当然、「収納量だけ」を考えれば既製品よりコストアップになりますが、住まい方や
使い方に合わせて設計して作られたものですから、納まりは良いし使い勝手と言う
価値はオーナー専用のものになります。
ですから、要望と予算を考慮しながら、既製品やオーダー品を組合せていきます。



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■現場での調整作業
プロならわかると思いますが、使用しているノコギリや刃の入れ方などは
大工さんのそれとはかなり違いますね。

どちらが上手い下手と言う事ではなく、あくまで得意不得意と言うこと。



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■金具の作動状況をチェック中
扉の仕上げ材は、シナベニヤ。
最後に自然オイルを塗布しますが、硬質な樹脂塗装と異なり汚れやキズは付き
やすいですが、比較的コストを下げながら手作り感とオリジナル感を出したい
場合にはお薦めです。



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■造作棚
スタディコーナーのカウンターは大工さん工事で、壁付けの棚が建具屋さんの
工事になります。

どこをどの職人さんに依頼するかは、設計者が決めるのではなく、工務店の監督
による采配です。
価格を抑えながらも満足度の高い建築を提供するには、職人さんの技術だけでなく
監督のスキルが大きいんです。


なので、一筋縄ではいかない物件の場合、僕らが一番意識するのは誰を監督に
するか?だったりします(笑)

現場が安全に滞りなく進むのも、目標の利益を確保するのも、設計したものを
具現化するのも、監督の采配であり、各職人さんが最大限の技術を発揮すると
支払った価格以上の満足度が得られることになります。


(今回は、いつもより時間があったので、少し丁寧に解説しました)

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浜松自宅カフェ

●鉄腕原子さん、jun-arさん、@ミックさん、plusgateさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2017-11-30 22:01) 

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