SSブログ

ビオトープ池の生コン工事 [ ・ビオトープのある研究所]

クライアントが要求しているビオトープの水辺景観は分ったものの、さて、
どうやって工事で作るべきかを考えてペンを走らせていたところ、突然視界が
晴れるようにアイディアを閃いたのが今年4月9日のこと。

この工法を思いついた瞬間、「これはぜひ実現したい!」と思いましたが、
住宅であれ公園であれ、アイディアを思いついた瞬間にこの感覚になったケース
では、ほぼ100%に近く実現に至っているから不思議です。

僕の想いは施主にまず伝わり、施工をしたい建設会社、続いて工事監督、実際に
工事を行なう一次下請けの工事会社、職人さんにも伝わるようです。


それは、綺麗に円を描いた型枠、整然と配置、拘束された鉄筋でわかります。

良い仕上げをするには、その下地が重要だと言うことを良くわかってくれている
ようで、それぞれの職方がプライドをかけた仕事をしてくれたからだと思いました。


必要以上に現場に足を運び、声を掛けたりすることでも本気度が伝わるのかも
しれません。

DSCF1309.jpg
■ビオトープ池のコンクリート水盤
ビオトープの魚類などに生息環境を提供するためだけでなく、水辺景観を形成
するためのインフラ構造物のため、どんなに綺麗に作ってもこれらはすべて地面
に埋められてしまいます。

そのため、高い精度が求められるものではありませんが、建築屋としては一つの
大きな見せ場でもあるため、雑に作って欲しいわけではありません。


その微妙な想いを皆が理解し、共有して実際に人の手で造ることで具現化できる
わけです。

この水盤がここだけであと3基造られ、来週末には脱型されて姿を現します。
一方で奥の方では、落葉樹主体の植栽工事が一部始まっていますから、建築工事に
入る前にビオトープ景観のイメージが分かりやすくなるでしょう。


そうなると、建築工事チームも「それに見合った建築を作るべし!」と意識が
上がってくれるかもしれない。

どんなに大きな構造物であろうと、結局は人が人の手で作るしかないわけで
それならば気持ちの入った人が作った方が価格以上に良いものが作られると確信
しています。


【オマケコーナー】
DSCF1298.jpg
■生コンの品質試験
土木工事配合のスランプ8cm!
建築工事では15~21cmが当たり前ですから、いかに固練りのコンクリートかと言う
ことがわかると思います。

水漏れせずに高い耐久性のある水盤を作ることで、後々のメンテナンス費を低減する
事を目的とするため、土木仕様の生コンで底版と立上りを打ち継ぎ無しの一体打ちと
する事を契約条件として要求したものの、
「スランプ15cmでやらせてくれませんか?」と要望され、「やはり無理か~?」
と思ったものの、前段の土木工事で難なく使っていた事実を突きつけたところトライ
してくれることになりました。


建築の監督も「本当に崩れないんですね!建築では見た事ないです」と笑って
いました。
決して僕個人の趣味でも思い込みでもなく、高い目標を掲げ、事実で証明すれば、
無理が無理じゃなくなると言う経験を得る事ができましたね~♪

nice!(5)  コメント(2) 
共通テーマ:住宅

nice! 5

コメント 2

浜松自宅カフェ

●@ミックさん、jun-arさん、鉄腕原子さん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2018-12-10 09:20) 

浜松自宅カフェ

●mayuさん、ecosanさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2018-12-12 16:56) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント