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ビオトープのその後② [ ・ビオトープのある研究所]

今回は、お引渡しの日にビオトープ池へ放流した魚達のその後の様子です。

放流した魚は、昨年10月末に都田川水系ため池改修時に保護したもので一年近く
専門業者に預かって貰いました。
(ため池の魚を捕獲保護する際は、ため池管理者の許可をいただきました)

淡水魚専門の業者さんだったのは設計監理する側にとっても幸いで、生き物なら
ではの様々なアドバイスを得る事ができました。

魚類2.jpg
■魚の様子
基本的に臆病な魚ばかりのため、撮影の際は木道にしゃがみ込んで撒き餌で
魚を集め、大きな動作をしないように配慮して撮影しました。

生憎、水中カメラを持っていないため、水面からの反射光が入りにくいよう、
上から見下ろすようにして撮影し、撮影データの補正をして見やすく加工
しました。


この写真に写っている魚の種類ですが、鱗がハッキリとわかる大き目の魚は
オイカワで50匹ほど放流しています。日本各地の河川中流部で普通に見られる
魚で、秋冬になると綺麗な婚姻色で人気のある魚ですが、泳ぎ回る魚のため水槽
では飼育しにくいのですが、十分な広さがあるため元気に育っています。

その他の小さな魚は、タモロコモツゴで合わせて1500匹程放流しました。



魚類3.jpg
■水路部分の魚影
このプロジェクトでは、研究所棟をぐるっと囲むようにビオトープ池を
巡らすことを要求されたため、ビオトープ池とビオトープ池をジャカゴ護岸
の水路で繋いで水を循環させ、緩い流れを設けました。

水流を設けた理由は、様々な水生生物が生育できるようにするためですが、
ボウフラの発生を抑制する効果もあります。


ジャカゴ護岸には大き目の割栗石をすき間を設けて詰めてあり、小さな魚が
いつでも外敵から身を隠せるようにしました。
ジャカゴの効果は絶大だったようで、十分な水量と適度な水流のある環境は魚達
にとって安心して住めると感じたのか、放流後すぐに産卵をし、想像以上に
多くの稚魚が育っていました。

現在の水生生物は、まだ魚類だけですが生物多様性の観点からすると、
貝類やエビカニなどの甲殻類なども入ると、自然環境としてはより安定する
ため、少しずつ助言していければと思っています。

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浜松自宅カフェ

●鉄腕原子さん、@ミックさん、ネオ・アッキーさん、jun-arさん
 nice、ありがとうございます。

●tommy88さん、yamさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2019-10-07 14:16) 

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