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【鉄骨建方】無事、上棟しました [ ・ビオトープのある研究所]

構造計算を行なって描かれた建築構造図を元に、ゼネコンの指示で鉄骨工場が
鉄骨の製作図を作成します。

設計者は発注者の代理人として監理業務を請負い、製作図や施工図のチェックを
行って、鉄骨工場は鉄骨の加工作業を行ない、設計者は監理業務で鉄骨工場に
出向いて出荷前の製品検査を行ったところまでが前々回ご紹介しました。

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■鉄骨の現場搬入
大型クレーンで鉄骨をトラックから降ろしています。
右手前の紺の作業着がゼネコンの現場監督で、その左の青い作業着は鉄骨工場の
製作図を描く技術営業担当者。中央の紺色の作業着を着ているのがゼネコンスタッフで
品質管理用の施工写真を撮影しています。

その他の白い作業着の職人さんは、通称「とび(鳶)」さん。
運び込まれた鉄骨を現場で組み立てる鉄骨工事の職人さんです。


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■圧巻の作業
全ての職人さんが自分の仕事を分かっていて、指示を受けることなく黙々と先々の
流れを読み取って作業を進めています。


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■ザ、男の仕事!
クレーンで吊っているとは言え、数トンに及ぶ重量鉄骨を仕事しやすい様に身体
全体を使って移動させていきます。


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■鉄骨柱の建て込み
通り芯に合わせてアンカーボルトを設置したコンクリート基礎に、鉄骨柱を建て
込んでいきます。
鉄骨柱の下端にはアンカーボルトと同じ位置に穴が空いたベースプレートが溶接されて
いて、アンカーボルトに差し込み専用の金具を落とし入れると柱が所定の位置に
セットされるようになっています。


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第1工区の柱3本が建ちました!
僕はここで現場を離れましたが、監督によるとこの後、4本目の柱が建ったところで
柱の上部に梁が架け渡され、立体の建築物としての姿になったそうです。


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仮ボルトを使って仮組みと柱梁の垂直補正中
鉄骨建て方工事は延べ5日間掛かりました。
鉄骨が正しく組み上がったところで、垂直が正しく出ているか確認させてもらいます。


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■ボルトの本締め確認
構造躯体に使用するボルトは高力ボルトと言う特殊なボルトを使います。
普通ボルトはボルトシャフトのせん断力で力を伝えていきますが、高力ボルトは
鉄骨部材同士をプレートで挟み摩擦力で応力を伝えていく考え方です。

そのため、ボルトに正しく引っ張り力が発生していなければ設計通りの構造耐力が
期待できなくなるため、その作業と品質管理状況の確認をさせてもらいます。


今回は、建築物の構造耐力という非常に重要な性能を確認するために、ゼネコンや
職人さんがどのように仕事をしているか紹介させてもらいました。
また、設計者は第三者視点でゼネコンさんの品質をチェックする役割を担っている
ことも知っていただこうと思い、ちょっとコアな記事になりました。

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浜松自宅カフェ

●jun-arさん、@ミックさん、鉄腕原子さん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2021-06-11 08:43) 

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