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【ソニー再生】待ち望んでいた一冊! [ ・本]

トリニトロン、プロフィール(プロ)、ウォークマン、ハンディカム、VAIO、
プレイステーション
と言えば誰もが憧れたソニーを代表するプロダクトブランド。

そもそもこのブログサービスも元々はソニーによるソネット(so-net)でしたし、
ソネットブロガーにはVAIOユーザーが多く、ブログ仲間の影響でダイナブックから
VAIOに乗り換えたほどです。

そんなソニーも、デジタル時代の到来に乗り遅れ2001年にiPodが発売されると
2003年4月24日には「ソニーショック」と呼ばれる2営業日連続ストップ安となり、
連鎖的に日本株が売られてしまい日経平均株価がバブル後で最安値に至りました。


その後も業績は低迷し続け、高性能チップ「Cell」を搭載した「プレステ3」の発売
により売れば売るほど赤字を積み上げる事態となり、SCE(ソニーコンピュータ
エンタテイメント)単体で2300億円の赤字となり、ソニー本体の屋台骨を揺るがす
緊急事態となりました。

さらに、主力商品であった薄型テレビの「ブラビア」も販売不振に陥り、2011年
には4期連続赤字の上、グループ連結の赤字額は過去最高の4550億円でまさに
瀕死の状況であったそうです。


そんな中、火中の栗を拾ったのが新卒でCBSソニーに入社し、プレステの北米販売
の応援をきっかけに、ソニーコンピュータエンタテイメント・アメリカ(SCEA)の
組織立て直しを行い、プレステ3立ち上げの失敗で瀕死状態のSCM本体の再建をし、
最悪の状況でソニーグループ全体の再建を託されたのが、ソニーグループの辺境を
渡り歩き、出世競争にまったく興味がなかった著者の平井さんだったそうです。


そんな最悪の時期の製品はというと買って使ってみるとソニーと言うブランドに
期待したものではなく、むしろ早く買い替えたいものばかりでした。

それが、社員のやる気マインドに火をつけ、ユーザーに感動を与える製品づくりが
できる組織になってくると、産み出される製品は当然のように魅力が増してきました。

オリンピックの報道用カメラと言えばニコンキャノンの2社による争いだったのが、
今回の2020東京オリンピックでは、ソニーのフルサイズミラーレスを使用する
カメラマンが増えました。

ソニーは、フルサイズセンサーのミラーレスカメラのため、ミラーアップの音が
競技の邪魔にならず、また、高精度の瞳フォーカス機能によりカメラマンは
フォーカシングを意識する必要がなくなったため、シャッターチャンスに全神経を
集中させる事ができたためです。


全世界で16万2700人もの社員数とその家族を抱える大組織を一体どの様にして
蘇らせることに成功したのか?
その謎を知りたくてこの夏の課題図書に選びました。
Photo_2.jpg
■ソニー再生/日経BP社  平井一夫著
3度の組織再生は驚くような奇策ではなく、人として当たり前のことを当たり前
に行ったと言うもので、やはり近道はないのだと改めて確信しました。

僕は常々「会社は単なるプラットフォームでしかなく、働く社員こそがコンテンツ
ホルダーであり、彼らが生き生きと働くことでしか会社は価値を提供できない」
と言っていました。

これは出先の営業マンに同行したり、地域の販売店や特約店の方と会って話を
聞いたり、現場に出向いた経験から感じていたからです。

ここ2年ほど前から、同級生や元同僚から経営的な相談を受ける事が増えてきた
ため、基本的なフレームワークだけでなく働く人、利用するお客様、地域の住人
や行政などの視点を加えてアドバイスをしてきましたが、人が働き、人が利用する
限りは組織の規模に限らず同じだと確信を得ることができました。

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浜松自宅カフェ

●jun-arさん、@ミックさん、鉄腕原子さん、yamさん、ネオ・アッキーさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2021-08-15 21:52) 

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