SSブログ

工場出荷前の鉄骨製品検査 [ ・ビオトープのある研究所]

建築が立上る「鉄骨建て方」を今週末に控え、鉄骨工場で出荷前の製品検査
行われたため、設計監理者として立会いました。

DSCF1790.jpg
■主要な柱と梁部材で
工場に到着すると「鉄骨工事 製品検査要領書」を元に加工状況の報告を
受けました。
材料入荷時の受入れ検査で鋼材の種類、寸法を確認して写真に納めている
のは当然で、鉄鋼メーカーからの流通経路、加工過程がすべて追えるように
なっている事にまず驚きました。

仮に偽造されると、どこの誰がやったのかがすぐに分かるようになっています。
違法行為は「どうせ分からないだろう?」と言う仕組みの中で発生します
から、いつでも責任を追及できる仕組みになっているわけですね。


建築は、構造設計を満たさない材料や工事がなされると破損や倒壊により、
人命に関わるため、こう言ったところに見えないコストがかかっています。



DSCF1779.jpg
■溶接部の超音波探査試験
鉄骨の柱部材とベースプレートなどの部材は、JISの鉄骨工場で加工される
事で品質を担保するようになっています。
溶接部は、地震力や荷重を構造体に伝達するとても重要な箇所であるため、
社内検査だけでなく第三者検査を実施します。

設計監理者として、任意の箇所の検査に立ち会ってクライアントに代わって
品質確認をしました。

全数検査に立ち会っているわけではありませんから、手を抜こうと思えば
幾らでも可能でしょう。
今回はゼネコンさんが発注した鉄骨工場での検査ですが、これらの対応や
職人さんが仕事をする時の雰囲気などから察知するようにしました。



正直、僕もここまで厳格な品質管理がなされているとは思いませんでした。
大手賃貸住宅メーカーによる工事不良問題がここのところ、新聞テレビの
ニュース欄を賑わしていますが、実際は真面目にやっている会社さんの方が
多い事をしっていただけたらと思います。

nice!(5)  コメント(2) 
共通テーマ:住宅