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【待望の続編】AIに負けない子どもを育てる [ ・本]

前著「AI vs 教科書が読めない子どもたち」を読んで強い衝撃を受け、
次女(高2)の子育てに大きな影響を与えてくれました。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

  • 作者: 新井 紀子
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: Kindle版
昨年春、高校生になった次女がコロナ禍で休校になったことに加え、気になる
ことがあったため、「2週間に1冊、本を読んで感想文を書いて提出すること!」
と課題を与えたところ、あまりに酷い文章にめまいを覚えるほどでした。

それでも毎月2冊、1年間続けていくと文章も漢字の使い方もこなれてきて、何とか
納得できる文章を書ける様になりましたが、この本を読んで何となく感じていた
違和感が裏付けられた気がしました。


その後、書店で偶然、発見して即購入したのが待望の続編。
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■AIに負けない子どもを育てる
面白いのがAmazonのカスタマーレビューでした。
と言うのも賛否が面白いほど両極端に分かれるのです。

「中学生が呆れていました」
「この人(著者)、ほんとに数学者?」
「もっとしっかり研究してから書いて欲しい」
「この本の題にAIを冠する意味はあるのだろうか?」

と言う悪評(星1つ)がある一方で、

「読解力のない人が書いたレビューの面白さ」
「日本の未来を左右するかもしれないインパクトを秘めた本」
「どれだけの愛情があれば、これだけ分かりやすく書けるのか」
「先生に特に読んでほしい」

上記の様に星5つの絶賛レビューも多いです。

僕の印象はまさに大絶賛されている方のレビューとまったく同じです。
一つ勘違いして欲しくないのですが、悪評レビューが正しいとか間違っていると
言いたいわけではありません。
それは読んでみて、ご自身で感じていただければと思ったのでご紹介しました。


僕は社会人になってからの34年間、公共施設の設計から始まり、新商品の企画、
新規事業開発、商品プロデュース、ブランディング、建築設計と考える仕事
生業として、その仕事だけでこれまで生活をさせていただいています。


これらに共通することは、まだこの世に無いモノやコトを産み出すことです。
既にどこかにあるものを焼き直ししたり移動させた訳ではなく、クライアントが
望むイメージを読み取って、言語化し、実現させてきました。

未知のものを産み出す大変さは実際に体験しなければ分かりません。
この著書は、数学者でありながら非常に高度な評価サービスを高いビジネスセンス
で実現させたわけで、本書の構成や文章を読むと思考の深さに驚愕しました。


AIとは、確率と統計を使ったコンピュータプログラムである。
膨大な既知の情報(データ)から、確率と統計を計算式で引っ張ってくるだけで
言葉の意味は理解できないと言うのが前著で述べられていた主旨でした。


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例えばこの問題。
問題文には既に答えが書かれているのに、正解を導けない子供や大人が一定数
いるそうです。

そして次の問題の正答率にも驚愕しました。

・幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名に沿岸の警備を命じた。
・1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。

以上の2文は同じ意味でしょうか?


答えは「異なる」ですが、中学生の正答率は57%だったそうで、2択の問題ですから
鉛筆を転がして答えても50%の確率で正解となります。
この話を自治体の教育委員会で話すと多くの委員が「信じれない」という顔をされた
そうです。


この本では、文章が読めないとはどう言うことか?を非常に丁寧に紐解いて解説
されています。だからこそ、文章を読める様にするためのステップや勉強方法が
解けるわけで、子供達が小学生だった頃に出会いたかった本でした。


子育て中の親だけでなく、人に動いてもらう必要のある方や教育する立場の方など、
経営者、教育者の方にはぜひ読んで、深く理解いただくことを強くお勧め致します。
AIに負けない子どもを育てる

AIに負けない子どもを育てる

  • 作者: 新井 紀子
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2019/09/06
  • メディア: Kindle版

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