浜名湖ガーデンパーク屋外ステージ大規模修繕工事 [ ・公共事業の仕事]
昨年度、今年2月まで静岡県発注の改修工事実施設計業務を担当しました。
今年度に入り指名競争入札で施工業者が決定したようで、工事が始まっていました。
■膜屋根全景
対象施設は浜名湖ガーデンパークの屋外ステージ棟で、耐用年数を超えた膜屋根が
劣化で破損したため全面的に張り替えると言うものでした。
「屋根」は主要構造部に該当するため、その過半部分を改修する場合は確認申請が
必要でしたが、確認済証を受け取って業務を完了しました。
■棚足場工事
膜屋根は工場であらかじめ製作した一枚物の屋根材をクレーンで揚重し、広げて
取り付けていくため、屋根面直下の全面に足場が必要です。
工事費を積算するには、工事の実情に沿った足場の計画が必要だったため、
仮設図を作成して工事見積りを取得し、屋根材を揚重する100tクレーンの搬入計画と
見積り取得を行いました。
■足場の施工状況
現場の仮囲いもクレーン配置も想定通りでほっとしました。
■屋外ステージ正面全景
こちらは屋根面の反対側で、外装の塗装工事は前年度に完了済み。
今回の膜屋根改修工事が終了すれば、来春にはリニューアルされた新築時の様な
美しい屋外ステージが姿を表すでしょう。
■工事看板
予定工期は来年3月15日までなので、GW頃には新緑を楽しみつつ撮影をしてこようと
思っています。
設計段階では完璧を期したつもりですが、改修工事は空けてみなければ分からない
ことも多いので、何事もなく無事に工事の完了を願うばかりです。
今年度に入り指名競争入札で施工業者が決定したようで、工事が始まっていました。
■膜屋根全景
対象施設は浜名湖ガーデンパークの屋外ステージ棟で、耐用年数を超えた膜屋根が
劣化で破損したため全面的に張り替えると言うものでした。
「屋根」は主要構造部に該当するため、その過半部分を改修する場合は確認申請が
必要でしたが、確認済証を受け取って業務を完了しました。
■棚足場工事
膜屋根は工場であらかじめ製作した一枚物の屋根材をクレーンで揚重し、広げて
取り付けていくため、屋根面直下の全面に足場が必要です。
工事費を積算するには、工事の実情に沿った足場の計画が必要だったため、
仮設図を作成して工事見積りを取得し、屋根材を揚重する100tクレーンの搬入計画と
見積り取得を行いました。
■足場の施工状況
現場の仮囲いもクレーン配置も想定通りでほっとしました。
■屋外ステージ正面全景
こちらは屋根面の反対側で、外装の塗装工事は前年度に完了済み。
今回の膜屋根改修工事が終了すれば、来春にはリニューアルされた新築時の様な
美しい屋外ステージが姿を表すでしょう。
■工事看板
予定工期は来年3月15日までなので、GW頃には新緑を楽しみつつ撮影をしてこようと
思っています。
設計段階では完璧を期したつもりですが、改修工事は空けてみなければ分からない
ことも多いので、何事もなく無事に工事の完了を願うばかりです。
戦略負けの建築コンペ [ ・公共事業の仕事]
2月12日にある建築コンペの話があり、それから7日間ほどで基本計画図を作成し、
提案書にまとめて2月末に提出し、3月中旬のプレゼンに望みました。
■イメージパース
提案するのは建築物ではなく、土地利用の事業計画です。
その土地を購入し、町を活性化するためにどんな事業を行なうのか?
そのために、どんな建築物を作るのか?
土地の売主の要求は、事業者利益だけではなく地域の活性化に力点が
置かれていますから、ターゲットは誰でどんなコンセプトのサービスを
提供するのかを提案書に盛り込みました。
「この立地ならこれだろう?」
と言う提案で、クライアント(事業者)が考えている事業を具体的な
ビジュアルにすることを、建築設計者に求められました。
ただ、このコンペは「戦略」で負けました。
作戦負けではなく、戦略で負けたと言うことはつまり、提案する前から
負けが決っていた事という意味です。
負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、あるべき姿は戦わずに勝つ事。
こちら側の情報収集力が足りなかった事が負けた最大の理由です。
ただ、コンペでは負けましたがその真っただ中にいたお陰で、色々な
事を学べましたから、大切なことはこの敗因をキッチリ分析し、次回に
活かすことです。
提案書にまとめて2月末に提出し、3月中旬のプレゼンに望みました。
■イメージパース
提案するのは建築物ではなく、土地利用の事業計画です。
その土地を購入し、町を活性化するためにどんな事業を行なうのか?
そのために、どんな建築物を作るのか?
土地の売主の要求は、事業者利益だけではなく地域の活性化に力点が
置かれていますから、ターゲットは誰でどんなコンセプトのサービスを
提供するのかを提案書に盛り込みました。
「この立地ならこれだろう?」
と言う提案で、クライアント(事業者)が考えている事業を具体的な
ビジュアルにすることを、建築設計者に求められました。
ただ、このコンペは「戦略」で負けました。
作戦負けではなく、戦略で負けたと言うことはつまり、提案する前から
負けが決っていた事という意味です。
負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、あるべき姿は戦わずに勝つ事。
こちら側の情報収集力が足りなかった事が負けた最大の理由です。
ただ、コンペでは負けましたがその真っただ中にいたお陰で、色々な
事を学べましたから、大切なことはこの敗因をキッチリ分析し、次回に
活かすことです。
コンクリート診断士試験ラストスパート! [ ・公共事業の仕事]
ようやくまとまったお休みでした。
平日は帰宅が遅いく、殆ど勉強ができないため休日はほぼ終日勉強に
充てるようにしています。
■コンクリート診断士試験のテキストと問題集
本試験は選択問題40問と記述試験AとBがあります。
受験資格は一定の実務経験か、技術士、一級建築士の他、研究者に
限られます
さらに、あらかじめ丸二日間の講習会を受講するのが必須となっていて
コンクリート構造物に関する歴史から始まり、材料の知識、劣化メカニズム
調査の手法、劣化の段階、劣化状況の判定、劣化進行の予測、劣化抑止の
手法を駆使して、ライフサイクルコストの観点から補修・補強の対策を策定
できるようにならないといけません。
2017年度末には、築40年となる公共施設の躯体劣化診断と改修計画立案を
担当し、責任の重さを実感しただけに今後も仕事として行うなら取って
おきたい資格と思っています。
本試験まであと5日間。
平日は帰宅が遅いく、殆ど勉強ができないため休日はほぼ終日勉強に
充てるようにしています。
■コンクリート診断士試験のテキストと問題集
本試験は選択問題40問と記述試験AとBがあります。
受験資格は一定の実務経験か、技術士、一級建築士の他、研究者に
限られます
さらに、あらかじめ丸二日間の講習会を受講するのが必須となっていて
コンクリート構造物に関する歴史から始まり、材料の知識、劣化メカニズム
調査の手法、劣化の段階、劣化状況の判定、劣化進行の予測、劣化抑止の
手法を駆使して、ライフサイクルコストの観点から補修・補強の対策を策定
できるようにならないといけません。
2017年度末には、築40年となる公共施設の躯体劣化診断と改修計画立案を
担当し、責任の重さを実感しただけに今後も仕事として行うなら取って
おきたい資格と思っています。
本試験まであと5日間。
択一問題が終わり、ようやく記述問題Aに入りました。
模範解答を読むと「今ならもっと面白い提案できるのに!」と思いますが、
択一問題でも多大な知識が必要になりますから、今年はどうなるかは
わかりませんが当たって砕けろの精神で望もうと思います。
模範解答を読むと「今ならもっと面白い提案できるのに!」と思いますが、
択一問題でも多大な知識が必要になりますから、今年はどうなるかは
わかりませんが当たって砕けろの精神で望もうと思います。
認定こども園の設計コンペ [ ・公共事業の仕事]
先週は幼稚園と保育園を統合した「認定こども園」の設計コンペがあり、
20分間のプレゼンを行ないました。
要求をそのまま形にすると色々な問題が生じることが明確だったため、問題提起をし
解決策を提示致しました。
「来週、月曜日に結果報告します!」
との事なのに何の連絡もなく、ようやく今日、文書で連絡が届きました。
結果は「落選」でしたが、「この案が通らないなら仕方ない!」と思って
いましたから残念と言う思いはあまりありませんが、負けたと言う結果には
純粋に悔しいですね。
設計者1社はかならず選ばれる設計コンペですから、何をどう言い訳しても
クライアント側の真の要求を満たせていなかったことは事実です。
ひたすら前を向いて進歩することでしから、道は開けないですから、
今後も精進していこうと思います。
20分間のプレゼンを行ないました。
要求をそのまま形にすると色々な問題が生じることが明確だったため、問題提起をし
解決策を提示致しました。
「来週、月曜日に結果報告します!」
との事なのに何の連絡もなく、ようやく今日、文書で連絡が届きました。
結果は「落選」でしたが、「この案が通らないなら仕方ない!」と思って
いましたから残念と言う思いはあまりありませんが、負けたと言う結果には
純粋に悔しいですね。
設計者1社はかならず選ばれる設計コンペですから、何をどう言い訳しても
クライアント側の真の要求を満たせていなかったことは事実です。
ひたすら前を向いて進歩することでしから、道は開けないですから、
今後も精進していこうと思います。
造った構造物を今後も活かすために [ ・公共事業の仕事]
戦後、日本国内において造られたコンクリート構造物は、およそ100億立米。
その膨大な量のストックが社会に投資されたわけですが、少子高齢化社会に突き
進む今後は、壊して造り直す余力はありません。
そのためコンクリート構造物の劣化具合を診断し、補修できるものは補修をし、
できるだけ壊さず延命させることがますます重要になっています。
昨年度、静岡県から築30年を超えるコンクリート構造物劣化診断業務を担当した
のを切っ掛けに、2018年度コンクリート診断士試験を受験することにしました。
■受講票とテキスト
躯体材料としての躯体コンクリートの劣化具合を診断する資格ですから、
コンクリート事業者、研究者の他は、技術士、一級建築士にだけ受験資格が
与えられます。
第一回の試験は2001年のスタートで、2017年4月1日現在、12,358名が
コンクリート診断士として登録されているそうですが、一級建築士は33万人超
ですから、圧倒的に少ない事がわかりますね。
受験者のほとんどは土木建設関係、建設コンサルタントで、一級建築士で
コンクリート診断士保有者はさらに少なく、静岡県内ではナントたったの4人
だそうです。
試験は、択一問題の他、論文もあり、技術士並みの難易度のようですから、
正直なところ合格する自信はありませんが、嫌いな分野と言うよりも
比較的好きな技術分野ですから、頑張って勉強してみようと思います(笑)
公共施設の劣化診断業務(成果物の納品) [ ・公共事業の仕事]
昨年12月末から担当させていただいた、公共施設の劣化診断業務は予定通り終了し、
無事に成果品を納めさせていただきました。
この仕事は、築30年を経過した建築物を今後も使用するために、劣化状況を診断し、
補修計画と合わせて概算費用を計算し、最適な補修計画案を提案すると言うものです。
いわゆる「造る」仕事ではありませんが、何十万人と言う市民、県民が生活する上で
直接、間接的に利用するため、普段は目にしないくてもとても重要な施設です。
それを、今後10年、20年と継続使用できるのか?
経済性と安全性を視野に入れながら、最適な工法を模索して成果品としてまとめ上げ
たのが、今回納品した報告書になります。
■成果品ファイルと成果イメージ
最初に申し上げたように、建設コンサルタントの仕事は図面を描くことではなく、
直面している社会問題に対し、建築、建設技術を通して解決するための提案を行う
ことで、そのために調査分析したことを図面や計算書と共に「報告書」として
まとめることにあります。
仕事自体は地味で目立ちませんが、多くの人の役に立てると言う実感がありますし、
これまで経験したことのない仕事内容でしたから、とても勉強になりました。
僕は、住宅のインスペクターのための資格である「既存住宅状況調査技術者」にも
登録していますが、今回の業務はその上で大きな経験を得ることができました。
建築、土木の産業は、嫌なイメージを持っている方も多いと思いますが、いずれも
「衣・食・住」と言う、人間が生活を営む上で重要な役割を果たしていますし、
絶対にAIに職を奪われることは無いと思っています。
人間がやらなくても良いことや危険な作業は、AIやロボットに任せて、ヒトで
無ければ出来ないことに集中すれば、仕事はあるし、世の中も良くなると
思っています。
無事に成果品を納めさせていただきました。
この仕事は、築30年を経過した建築物を今後も使用するために、劣化状況を診断し、
補修計画と合わせて概算費用を計算し、最適な補修計画案を提案すると言うものです。
いわゆる「造る」仕事ではありませんが、何十万人と言う市民、県民が生活する上で
直接、間接的に利用するため、普段は目にしないくてもとても重要な施設です。
それを、今後10年、20年と継続使用できるのか?
経済性と安全性を視野に入れながら、最適な工法を模索して成果品としてまとめ上げ
たのが、今回納品した報告書になります。
■成果品ファイルと成果イメージ
最初に申し上げたように、建設コンサルタントの仕事は図面を描くことではなく、
直面している社会問題に対し、建築、建設技術を通して解決するための提案を行う
ことで、そのために調査分析したことを図面や計算書と共に「報告書」として
まとめることにあります。
仕事自体は地味で目立ちませんが、多くの人の役に立てると言う実感がありますし、
これまで経験したことのない仕事内容でしたから、とても勉強になりました。
僕は、住宅のインスペクターのための資格である「既存住宅状況調査技術者」にも
登録していますが、今回の業務はその上で大きな経験を得ることができました。
建築、土木の産業は、嫌なイメージを持っている方も多いと思いますが、いずれも
「衣・食・住」と言う、人間が生活を営む上で重要な役割を果たしていますし、
絶対にAIに職を奪われることは無いと思っています。
人間がやらなくても良いことや危険な作業は、AIやロボットに任せて、ヒトで
無ければ出来ないことに集中すれば、仕事はあるし、世の中も良くなると
思っています。
公共施設の劣化診断業務(その3) [ ・公共事業の仕事]
とある地方自治体発注の公共建築物の劣化診断業務の報告です。
建設コンサルタント時代でもそうは経験ありませんが、学生時代は構造系の
研究室(ゼミ)だったこともあり、お手伝い程度の経験程度はありました。
しかし、今回は診断業務から始まり、補修計画の策定と概算工事費の算定が要求
されており、今回の業務成果は、今後10年、20年と継続使用するための補修工事に
対する予算要求に利用されますから責任重大です(@_@)
そんな業務も完了に向けて目下ばく進中ですが、当初の目視調査だけでは診断
できないため、追加で劣化診断をさせていただきました。
■コンクリート強度の推定試験
完成から30年経過したコンクリートが現在、どの程度の強度を保っているのか非破壊で
強度を推定する試験です。
リバウンドハンマー(通称、シュミットハンマー)を使って、コンクリート壁面に
打撃を加え、反発力から推定強度を計算で割り出します。
■強度計算の算定
学生時代以来なので30年ぶりのため、リバウンドハンマーも進化していました。
何が進化したかと言うと、データが記録されるようになっているんですね。
温度環境の影響を考慮して、外壁の南面と北面の2ヶ所の平均値は41.0N/mm2
竣工図記載のコンクリート基準強度は、21ニュートンですから実に倍近い強度
がありました。
■鉄筋探査
レーダー方式「鉄筋探査機」での調査の様子です。
コンクリート内の鉄筋ピッチと被り厚さ(コンクリート表面からの深さ)がカラー
画像で分かります。
白いチョークの箇所が鉄筋が入っている部分になります。
水平方向、鉛直方向に動かしていくと、躯体に原寸の配筋図が描けるワケです♪
■中性化深さ試験
鉄筋コンクリートは、引張力を負担する「鉄筋」を圧縮に強い「コンクリート」に内蔵
した構造ですが、錆びやすい鉄筋を強アルカリのコンクリートが保護しています。
中性化とは、アルカリ性のコンクリートが中性になることを言い、鉄筋の深さまで
中性化が進むと鉄筋は錆びて膨れてしまい、コンクリートと一体化しなくなります。
この試験は、電気ドリルでコンクリート面を削孔した粉を、ドリルの真下に置いた
試験紙(ろ紙にフェノールフタレイン溶液を噴霧したもの)に付着させることで
ドリルの刃が入った深さで中性化の進み具合が分かるわけです。
リバウンドハンマー以外は初めての経験でしたが、とても良い勉強になりました。
シンプルながらとても分かりやすいですよね。
調査結果はと言うとコンクリート自体は至って良好で、強度は十分にあり、中性化は
まったく進んでいませんでしたから、ひび割れ部分を適切に補修してあげれば
今後30年間使用することができそうと言う診断結果になりました。
この仕事は例えてみれば、建築ドクターと言う立場で建築物の老化状態を診察し、
診察を終えたら治療方針と薬剤を検討し、治療費のケーススタディを行い、LCC
(ライフサイクルコスト)の観点から最も有効なプランを提案します。
ここまでは既に完了し承認いただいていますから、現在は調査報告書を一生懸命
まとめているところです。
建設コンサルタント時代でもそうは経験ありませんが、学生時代は構造系の
研究室(ゼミ)だったこともあり、お手伝い程度の経験程度はありました。
しかし、今回は診断業務から始まり、補修計画の策定と概算工事費の算定が要求
されており、今回の業務成果は、今後10年、20年と継続使用するための補修工事に
対する予算要求に利用されますから責任重大です(@_@)
そんな業務も完了に向けて目下ばく進中ですが、当初の目視調査だけでは診断
できないため、追加で劣化診断をさせていただきました。
■コンクリート強度の推定試験
完成から30年経過したコンクリートが現在、どの程度の強度を保っているのか非破壊で
強度を推定する試験です。
リバウンドハンマー(通称、シュミットハンマー)を使って、コンクリート壁面に
打撃を加え、反発力から推定強度を計算で割り出します。
■強度計算の算定
学生時代以来なので30年ぶりのため、リバウンドハンマーも進化していました。
何が進化したかと言うと、データが記録されるようになっているんですね。
温度環境の影響を考慮して、外壁の南面と北面の2ヶ所の平均値は41.0N/mm2
竣工図記載のコンクリート基準強度は、21ニュートンですから実に倍近い強度
がありました。
■鉄筋探査
レーダー方式「鉄筋探査機」での調査の様子です。
コンクリート内の鉄筋ピッチと被り厚さ(コンクリート表面からの深さ)がカラー
画像で分かります。
白いチョークの箇所が鉄筋が入っている部分になります。
水平方向、鉛直方向に動かしていくと、躯体に原寸の配筋図が描けるワケです♪
■中性化深さ試験
鉄筋コンクリートは、引張力を負担する「鉄筋」を圧縮に強い「コンクリート」に内蔵
した構造ですが、錆びやすい鉄筋を強アルカリのコンクリートが保護しています。
中性化とは、アルカリ性のコンクリートが中性になることを言い、鉄筋の深さまで
中性化が進むと鉄筋は錆びて膨れてしまい、コンクリートと一体化しなくなります。
この試験は、電気ドリルでコンクリート面を削孔した粉を、ドリルの真下に置いた
試験紙(ろ紙にフェノールフタレイン溶液を噴霧したもの)に付着させることで
ドリルの刃が入った深さで中性化の進み具合が分かるわけです。
リバウンドハンマー以外は初めての経験でしたが、とても良い勉強になりました。
シンプルながらとても分かりやすいですよね。
調査結果はと言うとコンクリート自体は至って良好で、強度は十分にあり、中性化は
まったく進んでいませんでしたから、ひび割れ部分を適切に補修してあげれば
今後30年間使用することができそうと言う診断結果になりました。
この仕事は例えてみれば、建築ドクターと言う立場で建築物の老化状態を診察し、
診察を終えたら治療方針と薬剤を検討し、治療費のケーススタディを行い、LCC
(ライフサイクルコスト)の観点から最も有効なプランを提案します。
ここまでは既に完了し承認いただいていますから、現在は調査報告書を一生懸命
まとめているところです。
公共施設の劣化診断業務(その2) [ ・公共事業の仕事]
昨年12月末から始まった、「公共施設の劣化診断業務」も終盤に差し掛かり
3月15日の業務完了に向けて、休み返上で進めているところです。
■モルタルの剥離検査
これは「打診棒」と言って、長さ1~2m程度の伸縮するロッドの先端がクルクルと
回転する仕組みになっていて、音の変化からモルタルやタイルが浮いている部分を
調べる道具です。
幸いにも住宅の状況調査(インスペクション)をするための資格である、
既存住宅状況調査技術者(インスペクター)講習を受講していたこともあり、
住宅のコンクリート基礎調査をある程度知っていたことが役立ちました。
■調査の状況
正面に大きなひび割れが見えますが、ここは地階部分で厚さ50cmのRC壁の
内側に厚さ15cmのコンクリートブロックを積み上げた二重壁構造になっていて、
ひび割れ自体はコンクリートブロックの目地部分の乾燥収縮ひび割れですから
使用する上ではまったく問題ありません。
これらの現況調査資料を膨大なレポートにまとめ、補修工事の提案と概算工事費を
算出して提案するのが今回の業務ですが、9年間の建設コンサルタント経験に、
19年間の商品企画業務経験が加わり、未経験の業務でしたが発注者が大いに満足
いただけるコンサルサービスを提供できているようです。
中間報告を行ったところ、全体の流れ、ゴールについてもご納得いただけたようで、
一部追加調査を行なったところで、報告書を取りまとめたところで最終報告をし
報告書の検査を受けて納品して終了となります。
あと、1ケ月弱。
ビオトープのある研究所の実施設計と合わせて、頑張りたいと思います。
3月15日の業務完了に向けて、休み返上で進めているところです。
■モルタルの剥離検査
これは「打診棒」と言って、長さ1~2m程度の伸縮するロッドの先端がクルクルと
回転する仕組みになっていて、音の変化からモルタルやタイルが浮いている部分を
調べる道具です。
幸いにも住宅の状況調査(インスペクション)をするための資格である、
既存住宅状況調査技術者(インスペクター)講習を受講していたこともあり、
住宅のコンクリート基礎調査をある程度知っていたことが役立ちました。
■調査の状況
正面に大きなひび割れが見えますが、ここは地階部分で厚さ50cmのRC壁の
内側に厚さ15cmのコンクリートブロックを積み上げた二重壁構造になっていて、
ひび割れ自体はコンクリートブロックの目地部分の乾燥収縮ひび割れですから
使用する上ではまったく問題ありません。
これらの現況調査資料を膨大なレポートにまとめ、補修工事の提案と概算工事費を
算出して提案するのが今回の業務ですが、9年間の建設コンサルタント経験に、
19年間の商品企画業務経験が加わり、未経験の業務でしたが発注者が大いに満足
いただけるコンサルサービスを提供できているようです。
中間報告を行ったところ、全体の流れ、ゴールについてもご納得いただけたようで、
一部追加調査を行なったところで、報告書を取りまとめたところで最終報告をし
報告書の検査を受けて納品して終了となります。
あと、1ケ月弱。
ビオトープのある研究所の実施設計と合わせて、頑張りたいと思います。
公共施設のコンクリート劣化診断業務 [ ・公共事業の仕事]
指名競争入札で偶然落札した築30年になる、公共建築のコンクリート劣化診断業務
を担当することになりました。
まさか、建設コンサルタント会社を辞めて浜松にUターンした時は、まさか20年後に
建設コンサルタントの仕事をする事になるとは、夢にも思いませんでした。
人生何があるかわからないものですね~(笑)
役所の方のお話を聞き、これを機会にコンクリート診断士の資格試験を受けて
みる事にしました。
中々狭き門で自信があるわけではありませんが、これまでの社会資本整備で作られた
インフラを極力活かすのがこれからの社会ですから、10年後、20年後の未来を
考えてチャレンジしようと思います。
■コンクリートひび割れの調査
一見すると多数入っているひび割れですが、よくよく見てみると殆どは仕上げ材である
吹付けタイルのひび割れが殆どで、その下のモルタルに0.15~0.45mm程度のひび割れ
がある状況でした。
ひび割れにピアノ線を差し込んでもコンクリート躯体に到達しないたことから、殆どは
表面のモルタルで納まっていると想定されます。
数ヶ所、さび汁が発生している箇所もありますが、大きな躯体の変形は見られません
から、これ以上に雨水が侵入しないように大きなひび割れ部分に樹脂モルタルを注入する
対策を提案する予定です。
を担当することになりました。
まさか、建設コンサルタント会社を辞めて浜松にUターンした時は、まさか20年後に
建設コンサルタントの仕事をする事になるとは、夢にも思いませんでした。
人生何があるかわからないものですね~(笑)
役所の方のお話を聞き、これを機会にコンクリート診断士の資格試験を受けて
みる事にしました。
中々狭き門で自信があるわけではありませんが、これまでの社会資本整備で作られた
インフラを極力活かすのがこれからの社会ですから、10年後、20年後の未来を
考えてチャレンジしようと思います。
■コンクリートひび割れの調査
一見すると多数入っているひび割れですが、よくよく見てみると殆どは仕上げ材である
吹付けタイルのひび割れが殆どで、その下のモルタルに0.15~0.45mm程度のひび割れ
がある状況でした。
ひび割れにピアノ線を差し込んでもコンクリート躯体に到達しないたことから、殆どは
表面のモルタルで納まっていると想定されます。
数ヶ所、さび汁が発生している箇所もありますが、大きな躯体の変形は見られません
から、これ以上に雨水が侵入しないように大きなひび割れ部分に樹脂モルタルを注入する
対策を提案する予定です。
小さなキャンプ場の計画 [ ・公共事業の仕事]
小さなキャンプ場整備における基本構想段階でのご相談。
来週、住民説明をされるとのことで急きょイメージ図が必要になり、
いただいたコンセプト案に基づいて1/300の計画平面図を起こし、
超ラフなアイレベルパースを作成しました。
■基本構想プラン
現地の測量図も無い状態で、1/1,200のラフな配置図から現況を読み取り、
平面計画図を作成しました。
まずは「土地利用がわかれば良し!」のようですから、これで住民の意見を
集めてもらうことが今必要なこと。
コンセプトがハッキリしていれば、あとは作業だけですからね。
こういう作業は楽しいです♪
個人的にとっても楽しみなプロジェクトで、ぜひ実現させたいものです。