【磐田市】トンボの楽園 桶ヶ谷沼へ [ ・磐田、袋井、掛川周辺]
例年のように掛川へ新米を受け取りに掛川へ行く途中、磐田市の桶ヶ谷沼へ立ち寄りました。
■観察小屋からの桶ヶ谷沼の眺め
東名高速道路と国道一号線に挟まれた山あいの工業地域にひっそりと存在しているため、
地元に住んでいた僕でさえ大人になって保全活動のニュースを観るまで知りませんでした。
そんな桶ヶ谷沼の存在を知ったのは都内でランドスケープデザインの仕事に就いて間もない頃、
ズームイン朝の報道を観たから。
磐田市が工業振興を進めていたため、立地の良さから埋め立てて工業用地にする計画が
1950年代から持ち上がったのですが、絶滅危惧種であるベッコウトンボが安定的に生息できる
数少ない環境であることから反対運動が巻き起こり、長期間にわたり話し合いがされながら
意見がまとまらなかったようです。
それが、1985年に環境省のアメニティタウンモデル地区指定が契機となって、市民運動が
活発化し、沼だけでなく沼へ水を供給するための周辺流域も保護対象として、静岡県が土地を
買収し始め大部分が県有地となり、1991年には沼とその周辺地域が県の自然環境保全地域
に指定され、絶滅危惧種のベッコウトンボ保護のために野生動植物保護地区の特別地域に
指定されたことでより一層保護が強化されました。
保全計画の基本方針が「自然と触れ合う場を提供しつつ自然環境を保護する」に変更された
ことで、沼の周囲に散策路や観察小屋が整備されました。
■散策路の木道
■展望観察小屋 ※一枚目の画像はここからの眺め
実は建設コンサルタント時代、僕がいた会社にも桶ヶ谷沼の設計業務の打診がありました。
僕の上司が営業部門からの問合せに答えているのを聞いて知ったのですが、
僕自身「設計を担当したい!」と言う思いがありましたが、当時の僕にはその技術がなかったことと
距離的な問題(受注は静岡営業所ですが、実務は東京)もあり、じっくりと腰を据えて
取りかかることが出来ないだろうと思い、上司に「請けない方が良いですよ」
と言ったのを覚えています(笑)
設計業務入札に参加したのか、参加しても請けるつもりがなかったのかはわかりませんが、
結果としてどこかのコンサル会社が設計を担当したようで、ご覧のような木道や観察小屋が
整備されており、どこかで「ホッ」としている自分がいました。
その後、平成16年には磐田市が木造2階建ての桶ヶ谷沼ビジターセンターを整備し、
情報提供を始めています。
■ギンヤンマのヤゴ(トンボの幼虫)
桶ヶ谷沼がトンボの楽園と言われるのは、一つの地域に生息するトンボの種類が日本一だから
ですが、周囲を山に囲まれ、非常にデリケートな湿地に直接人が入れないようになっている
からです。
湿地内には生態系を維持するための多様な生物が生息していますから、散策路を外れて
足を踏み入れないようにして楽しんでいただけたらと思います。
来月10月には生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が愛知県で開催されます。
身近で手軽に学べますから、気候が落ち着いたこれからの季節、是非お立ち寄りいただいては
いかがでしょうか。
●カフェオランジュさん
nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-09-28 02:31)
●dennさん、夢空さん
nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-09-30 23:05)
●chihoさん
nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-10-01 23:52)
「天竜川・浜名湖フォーラム2010」が静岡文化芸術大学で開催されます。
10/16(土) 13:00~ (入場料無料)
これはCOP10にちなみ生物多様性について考える、というものです。
興味があれば参加されてはいかがでしょう。私は行ってみるつもりです。
話が前後してしまいました。今日は美味しいコーヒーをご馳走様でした。
浜信篠原支店そばの鈴木です。また寄らせていただきます、よろしく。
by naosan (2010-10-02 17:16)
●naosanさん
早速のご訪問ありがとうございます<(_ _)>
静岡文芸大で生物多様性について考えるフォーラムが開かれるのですね。
知りませんでした!
とーーーても参加したいのですがその日その時間は仕事なのです(;_;
それにしてもnaosanさんはカバー領域が広いですね!
ひなたCAFEは敷居が高いカフェじゃないですし、どなたでも歓迎致し
ます。
是非、次回も自転車でお越し下さい。
by 浜松自宅カフェ (2010-10-03 21:18)