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【初夏の青森旅(その3)】青森県立美術館 [■建築探訪]

青森旅2日目は、青木淳氏の設計による「青森県立美術館」でスタートしました。

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■青森県立美術館
名前だけ知っていましたがその他の前情報なしでまずは訪れてみました。


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■あおもり犬
青森県弘前市出身の奈良美智氏による「あおもり犬」は有名な作品ですが、
ここにあったのは知りませんでした(笑)

青森県立美術館は、三内丸山遺跡のある公園と同じエリアにあります。
「あおもり犬」もここで発掘されたと言う思想で作られたそうです。


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■駐車場からのアプローチ
今回の旅はレンタカーを4日間借り切って回ったため、駐車場からの見え方も
意識して見学しました。
青森県の深くて豊かな自然と青い空に真っ白の美術館が良く映えていました。


次回は、展示作品についてご紹介致します。


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多治見市モザイクタイルミュージアム(その4) [■建築探訪]

4月上旬に訪れた多治見市モザイクタイルミュージアムの最終回です。

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■様々なモザイクタイルの展示
3階の展示は、多治見市のおけるモザイクタイル産業の歴史紹介です。
様々なモザイクタイルの種類が壁と床に展示されていました。


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■モザイクタイルのインテリア使用例
モザイクタイルは、水回りや外装での使用が多かったのですが、ユニットバスや
システムキッチン、洗面化粧台の普及により住宅での使用量が大きく減りました。

そのため、その他の室への利用を促すためにタイルの意匠性を活かして
ベッドルームに提案した例です。


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■洗面室への使用例
洗面カウンターや水がかり部分の壁面にモザイクタイルを貼った提案です。


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■シャワールームへの使用例
浴槽にお湯を張って入浴しないでシャワーだけで済ませる人も増えていますから、
その分、シャワールームに費用を割きませんか?と言う提案でしょう。


長年住設メーカーにいた者ですが、建築を生業とする身としてはタイルならではの
魅力が沢山ありますから、残って欲しい産業です。

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多治見市モザイクタイルミュージアム(その3) [■建築探訪]

4月上旬に訪れた多治見市モザイクミュージアムの内部です。

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■一気に4階まで上がるメイン階段
見学順路は、1階の受付で入場料を支払った後、この階段を使って前回ご紹介した
4階展示室まで一気に上がります。

階段の途中にある踊り場部分が、各階の展示室になっているので先に下から見学する
ことも可能です。


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■モザイクタイルの流し(4階)
洗面や台所、あるいは外部にあったと思われるいわゆる「流し」ですね。


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■モザイクタイルの壁画(4階)
大浴場かホールに飾ってあったと思われるモザイクタイルの壁画。


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■モザイクタイルで化粧したかまど(4階)
ガスがまだ普及していない時代の一般市民のキッチンは、七輪を使用するのが
一般的だと思いますし、羽釜の大きさからして大きな厨房で活用されていたかまど
でしょう。

モザイクタイルで仕上げているのは、衛生上と清掃性の良さから採用された事例
ではないでしょうか?


当初は「タイル」と言う一般名称は使われていなくて、日本では「瓦」に分類されて
いたそうです。また、呼称も統一されていなかったため、全国で「タイル」と統一
したようです。

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多治見市モザイクタイルミュージアム(その1) [■建築探訪]

今回も4月上旬に訪れた多治見市モザイクタイルミュージアムの続きです。

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■正面エントランス
エントランスと受付は、地盤面より掘り下げられた1階部分にあります。
見学動線は、受付で入場料を支払ったあと、階段で一気に4階フロアまで上がり、
同じ階段を使って、4階→3階→3階→1階と降りて行くルートとなっています。


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■模型俯瞰
正面の裏側と屋根面の状況は、模型で見るのが比較的分かりやすいでしょう。


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■4階展示室
最上階の4階には解放された屋根がありますが、ガラスは入っていなくて半屋外
になっています。

展示物がモザイクタイルのため可能な展示方法ですが、この展示室は建築基準法的に
どういう扱いになっているのでしょうか?


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■屋根のヴォイド部分
屋根は丸く解放されてますから当然、雨風が吹き込んむためこの部分は屋外となって
いると思います。


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多治見市モザイクタイルミュージアム [■建築探訪]

早いもので2022年も今日から6月。

2月から単身赴任で愛知県の建築設計事務所に移籍しましたが、4月から浜松の
自宅に戻ってきまして、家族と過ごせていますがアパートを引き払うまでの
隙間時間を使って愛知、岐阜、滋賀方面の行きたかった場所を訪れました。


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■エントランスのアップ
仕上げを見るだけで、誰の手による設計かすぐに分かりますよね?
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■ファサード全景
言わずと知れた藤森照信氏設計の多治見市モザイクタイルミュージアムですね。
人がいないとボリューム感が分かりにくいので、他の入館者が入る前を狙って
撮影しました。

藤森建築の見学は、秋野不矩美術館(浜松市天竜区)、ねむの木子供美術館 どんぐり
(掛川市)、ラコリーナ近江八幡(滋賀県)に続き4作目。


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■エントランス庇
空の青さと外壁、庇屋根材のコントラストが美しいですね。
開館は2016年の6月4日なので、供用開始から6年近く経過していますが、
平日とは言え、来場者もそこそこあって人気のほどが分かります。


事前調査なしで訪れたので、階構成や動線がどうなっているのか考えずに
見学を開始しました。


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【後編】ながふじ学府小中一体校/静岡県磐田市 [■建築探訪]

今週も建て替えになった母校の「ながふじ学府小中一体校」内覧会の後編です。

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■ながふじ学府小中一体校/静岡県磐田市
校門にあるように同一学区にある小学校と中学校が一体となった学校で、
義務教育を9年間として扱って取り組んでいく様です。
学校施設と言うハード(箱)の整備だけでなく、教育プログラムもセットで
取り組むことになります。

つまり、中学一年生は7年生、以後、8年生、9年生と言う概念で義務教育
期間を再設計していくのだと思いますが、さてどんな授業になるのか
楽しみですね。


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■開放的なコミュニケーションモール
縦方向の主動線は、各学年の生徒が入り乱れて使用する空間になるため、
単なる移動のための空間ではなく、中廊下でありながら明るく開放的で広場的な
利用を目指している様です。



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■空が見えるトップライト
ここまで大きいと採光目的だけでなく、雨や曇りなどの気象の変化も感じ
られますし、夜の時間を活用すれば、室内から星空の観察もできますね。


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■ひな壇のある空間
10年以上前ですが、つくばエキスプレスの柏の葉キャンパス駅で三井
不動産が事業主体となる「柏の葉キャンパスシティ147街区コモン」
言って、共用部分の新しい使い方を模索するワークショップに参加したことが
あります。その時の成果は新建築誌でも掲載されました。

そのワークショップに教育学で著名な教授(確か、同志社大学)が参加
されていて「子供の成長には高さ方向の視点の変化が重要」と提言されて
いたことを思い出しました。

写真の小さな女の子もわざわざひな壇の方を選んでいますが、歩き易さでは
なくて面白そうな方を選ぶわけです。

こういう体験は特に成長過程において重要だと思います。9年間、色々な仲間と
過ごす過程でこの空間では様々なドラマが生まれ、心に刻まれるでしょう。


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■理科室
実験用机と向きが楽しそうですよね。
僕は無類の理科好きでしたから、もっと理科にのめり込んでしまったかも
しれないと思いました。

先生方には、これまでの考え方に縛られない、独創的な取り組みでAIに負けない
創造的な子供を育てていただきたいと切に願います。

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【前編】ながふじ学府小中一体校/静岡県磐田市 [■建築探訪]

少子化問題への対応策として小中学校の義務教育課程を一貫して行う学校建設が
全国で始まっているようで、僕の出身中学校も老朽化に伴う建替えで小中一体校に
生まれ変わりました。

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■ながふじ学府 小中一体校/静岡県磐田市
自分達が今住んでいるのは浜松市のため、建て替え計画があったことは昨年まで
知らず、指定確認検査機関に行く際に「あの建物は何だろう?」と気になっていました。

まさか自分の出身中学が大学の様な近代的な建物に生まれ変わっているとはツユ
知らず、同窓会幹事の集まりで話題になって知りました。


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発注者:磐田市
設計者:株式会社 久米設計
施工者:石川建設 株式会社


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記録として旧校舎を撮影 ※富士フィルム X-T1
卒業は40年前で、当時始まった「3年B組金八先生」のど真ん中世代でしたから
まー荒れていた時代です(笑)

後で聞いた話ですが、卒業式を終えた日、嫌いな教師の車をボコボコにしたとか?
問題は生徒の側だけでもなく、暴力教師もいて何人も病院送りにした教師もいて、
今では到底考えられない時代でした。
(僕も頬を引っ叩かれて、鼓膜が破けた事もありました)



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■新校舎(左手前)と旧校舎(右奥)
学校の建替え計画で多い、グラウンドに新校舎を建ててから旧校舎を取り壊すため
この日は新校舎と旧校舎の対比が見られます。


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■見学者の大行列!
内覧会の日程は日曜日の午後3時間だけだったとは言え、想像以上に見学者
多かったです。
古い学校ですから、卒業生も多く、地域の方達の期待の高さが伺えます。

では、校舎内に入ってみましょう。


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■地域図書館
学生だけでなく地域住民との交流促すことを狙っているのでしょう。
また、同じ機能の建物を複数作らないためなのでしょう。



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■明るい中廊下
1階の体育館、武道場に向かう通路ですが、トップライトで採光を得ているため
中廊下ながら明るいのが印象的でした。
コンクリート打放しの内装も自分達の時代とはまったく異なりますね。


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■プールは2階に
南海トラフ地震などの大災害が発生すると学校は避難場所になりますから
プールの水を生活用水として利用しやすい様、2階に設けているそうです。

ここからも廊下へ光を採り入れていますが、プールサイドに人工芝を張って
あるのは夏が高温化しているため火傷しないようにとの配慮でしょう。


取り敢えず、今回はここまで。
後半では、校舎内の特徴的な取り組みをご紹介したいと思います。

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静岡県富士山世界遺産センター(後編) [■建築探訪]

先週末の秋の独り旅で行った「静岡県富士山世界遺産センター」の後編。

今回は、展示について簡単にご紹介します。

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■展示棟内のらせんスロープの内観
この建物は、中央の展示棟、北棟、西棟の3棟で構成されていて、富士ヒノキの
木格子で覆われた逆円すい形の展示棟内に入ると、全長193mのらせんスロープを
登りながら富士登山の疑似体験ができる展示になっています。

ゾーンによっては実際の映像ですが、例えば左側の上下に投影されているモノクロ
の映像は、精緻な背景イラストに「登山者の影」が歩く様子が投影されます。
そのため、自分自身の「影」と登山者の「影」が同期し、一緒に登山しているかの
ような体験型展示となっています。


予算と空間の制限があるから難しいとは思いますが、気温や匂い、風なども体験
できたら、更にリアリティのある体験型施設になったかもしれませんね。



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■カフェ&ミュージアムショップ
決して広くはありませんが、丁度良いバランスでレイアウトされている
と思います。



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■ショップゾーンからエントランスホール及び北棟見返し
何気なく撮影したショットですが、お気に入りの1カットです。
普通に撮影して絵になるところは「設計者として流石だなぁ」と思いました。
今の自分ではまだまだそのレベルに達していないですから。



そして、今回の旅でもっとも見たかったのは建築よりも「水盤」の方。

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■北側から
静岡県整備による「富士山世界遺産センター」がなぜ富士宮市に選べれたか?

以下は、ウィキペディアからの抜粋です。
富士宮市に選定された理由は、近接する富士山本宮浅間大社が浅間信仰の中心地
であること、建設地から他の構成資産との近さ(村山浅間神社や人穴富士講遺跡等)、
また中心市街地に位置しアクセス上優れていることなどが挙げられている。


ナルホドね~。
実際に訪れてみると、意外にも中心市街地に立地していて驚きましたし、
高さも想像していたよりも大きくありませんでした。
せっかく造っても人が来ないのでは意味がありませんし、少子高齢化を考えると
無駄に大きい施設よりも小さくても展示が魅力的であり、ランドマーク性も
求められる。

これら発注者側の要望に対し、設計者は的確に答えることでコンペに勝てたんだと
感じました。


【ご参考】
せっかくお越しになられたのであれば、近くにある富士山本宮浅間大社まで散策
されることをお勧めします。
東側を流れる神田川沿いに散策すればすぐです。流れる水はほぼすべてが富士山の
湧水ですからとても綺麗で気持ち良いですし、浅間大社に湧き出る「枠玉池」は
中々の景観だと思います。

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静岡県富士山世界遺産センター(前編) [■建築探訪]

「ビオトープのある研究所」も今月半ばより、建築、外構、ビオトープ工事に
入るため、気分転換を兼ねて富士山方面に一人旅をしてきました。

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■静岡県富士山世界遺産センター
今回訪れたのは、富士山がユネスコ世界遺産に登録された事を記念して、
富士宮市に建てられた静岡県富士山世界遺産センターです。
設計者はコンペで選ばれた(株)坂茂建築設計。

坂茂氏は本プロジェクトの設計者として選定されたすぐ後に、建築界の
ノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞しています。



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■ファサード
逆さ富士部分が地上部分の建築になる造形で、外装には富士ヒノキを
使用しています。

富士山部分の平面形状は正円ではなく楕円形です。
右側のエントランスから館内に入場し、円錐内部にめぐらされている延長
193mのらせんスロープを上ることで、富士登山の疑似体験ができる
展示になっています。


富士登山の経験はありませんが、海外旅行者や脚が不自由な方、体力や健康に
自信が無い方でも、季節や天候に左右されることなく短時間で富士登山の
疑似体験ができる観光施設と考えれば十分ありだと思いました。

次回は、内部の様子を簡単にご紹介します。

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築49年の住宅リノベーション物件見学 [■建築探訪]

「まるたま市」の会場でお世話になっている、浜松市中区肴町の丸喜屋商店さん。
乾物屋「丸喜屋商店」の若女将、三浦さんから住宅リフォームの自然素材について
色々と相談を受けたのが、今年5月の「まるたま市」の頃。

「リノベーション終わりましたから見学会をします!」

とfacebookで告知がありましたので、早速見学させていただきました。

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■RC造3階建ての3階にあるリビング
今回は床壁天井の内装仕上げと建具、照明、エアコンの工事を中心に行なったそうで、
ビフォーアフターは劇的に変化したことが伺えます。

築49年の鉄筋コンクリート造で、写真の大きな障子は全面東向きで、エアコンの効きは
悪いし、真夏は暑くてどうしようもなかったそうです。
相談された時は、温熱環境のことは何も言われていなかったので、諦めモードだったのか
工務店さんとの打合せである程度決まっていたのかはわかりませんが、気持ち良い
インテリアと快適な温熱空間にとても感激している様子でした。



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■障子を開けると
時刻は午後2時過ぎでしたが、窓のガラス面からは「放射熱」が押し寄せてきて、
「これは辛かっただろうなぁ~(@_@)」
と言うのが良くわかります。

放射温度計を持参するのを忘れましたが、ガラス面はゆうに40℃を超えていました。


今回、効果を感じたのはこの障子なんですが、太鼓張りと言って「枠」の表面と裏面に
障子紙を張ったものですが、熱伝導率の低い木製枠とは言え、決して気密性が高いとは
言えない障子紙を張っただけで、窓面からの遮熱が大幅に抑えられたことに驚きました。


我が家の1階ダイニングには、西側に大きな吹抜け全面がガラス窓になっていて、
真夏の日射対策に頭を悩ませていて、後張りの遮熱フィルムや遮熱ガラスを検討して
いましたが、もう一つの選択肢を得ることができました。



今回、設計施工を担当されたのは、浜松市西区大久保町の入政建築さん

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■自然素材について説明される新野社長(右側)
写真の床は天竜杉だそうですが、節が少ない特一等材を選ばれたため

えっ!これやっぱりスギなんですか?」

と聞き返したほど(笑)


気温35℃を超える中、タイトなスケジュールをおしてわざわざ行った甲斐が
ありました。

ご家族のプライベート空間を見学させて下さったオーナさん、説明下さった
入政建築スタッフの皆さまには感謝申し上げます。

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