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【お薦め】子供と行きたい『安曇野ちひろ美術館』 [■建築探訪]

この土曜日、長野県 北安曇郡 松川村にある『安曇野ちひろ美術館』を訪れました。
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■エントランス夜景(17時の閉館直後)

最初に訪れたのは今から11年前の1999年10月末。僕らにまだ子供がいない頃でした。

前回は内藤廣さん設計による建築見学が最大の目的でしたが、その後、二人の子供に恵まれ、
娘達が絵本を楽しむことができる年齢になったため、絵本美術館として楽しむことと
紅葉のこの時期を狙って再訪したわけです。


今回は1泊で安曇野と松本を回った旅でしたが、今回の記事は安曇野ちひろ美術館を建築の
写真中心でご紹介したいと思います。

本美術館は冬期(12/1~2/28)は休館するのですが、今年は12/19まで開館している
ようですから、是非今後のご旅行のご参考にしていただけたら。

 

この美術館は松川村営の安曇野ちひろ公園内にあり、36,500㎡の公園と一体的に整備され、
北アルプスの環境と見事に調和されています。
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3,000m級の山々に囲まれた雄大な景色が見事なのですが、曇り空の上、季節外れの
黄砂で山が霞んでいます・・・。

切り妻屋根の単純な構成ですが、それが連なる山々のスカイカランをモチーフにしているため、
違和感なく溶け込んでいますね♪

 

元、ランドスケープデザイナーとして多くの公園設計に携わってきましたが、僕がこの案件を
任されたとしても、これ程の計画をすることができなかっただろうと自問自答して思いました。
(あっ、実現しなかったですが山形県内の道の駅、基本計画では提案したかな~)
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今回は圧倒的な自然からエネルギーをもらいたくて、そして凛と冷えた空気を体感したくて
この時期を選びました。(この日の気温は10~13℃)

 

公園内には、1966年にいわさきちひろが黒姫高原に建てたアトリエを兼ねた山荘である
通称『ちひろの黒姫山荘』が復元されているのですが、11年前に訪れた際とても気に入りました。
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ウチの子供達がまっしぐらに駆けて行きます(笑)

 

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建坪16坪のコンパクトな山荘は良く考えられたプランであるだけでなく、文化的な
インテリアから住まい上手な様子が伺えます。

 

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決して豪華な作りではありませんが、『足るを知る』と言う表現がピッタリだと思います。

 

 

このあと、美術館内のカフェでゆっくりとお茶したのですが、それは次回の記事にして、
館内の様子を幾つか写真で紹介致します。
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■絵本の部屋 約3,000冊の絵本を自由に読める図書室

閉館間際に撮影したため、人はいませんが日中は多くの人でに賑わっていましたよ。
僕はここで『絵で読む 広島の原爆』と言う本を手に取り、一人で読みふけってしまいました。
とても良い本でしたのでこれも次回、ご紹介したいと思います。

 

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■カフェとミュージアムショップを連絡する廊下 右のガラス面は中庭

カラマツ集成材による小屋組(こやぐみ)は、頂部を剛接合とすることで梁や引っ張り材を
必要としないことで、伸びやかで軽快な天井空間をデザインしているのですね。 

 

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■ミュージアムショップ

新建築1996年6月号に『安曇野ちひろ美術館』に掲載されている記事によると、

「何気なく野原に建つ倉庫のようなものをつくりたい」

と設計者である内藤廣氏は感じたようです。

 

敷地をはじめて見た初秋、公園に予定されている計画地は道路から小さな川に向かって下る
一面の稲田だった。

稲の穂が黄金色にたなびき、西側には近景から遠景まで日本アルプスの山々が背景としてあり、
反対の側には、今の日本ではなかなか望めないようなよくできたのどかな景色が広がっていた、
典型的な安曇野の豊かな田園風景だった。

最初に敷地を訪れたときの率直な印象は、

世の中の喧騒からは隔絶されたかのようなこの風景を切り裂いてよいものか

と言う思いだった。

 

その思いから、20パターン以上の屋根形状をスタディし、切妻の連続屋根を最終案としたそうです。

単純だけど考えつくされた設計は、足を運ぶたびに発見があります。

 

・・・と、建築のお話はこの程度にして、次回以降は館内のカフェと僕が読んだ本について。
それと11年前に訪れた焼肉屋さんと国宝 松本城についてご紹介したいと思います。


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コメント 3

plusgate

最近出かけることが減ってるなとこの記事見て痛感。
内藤さんの海の博物館は昔行きましたよ^^
by plusgate (2010-11-15 15:12) 

浜松自宅カフェ

●thisisajinさん、夢空さん
 nice、ありがとうございます。

●plusgateさん
 僕も二人目が出来てからは、泊まりの旅行が殆ど行かなくなり
 ました。
 でも、二人とも色々とわかる年齢になってきたこともあり、
 「モノより思い出」とセレナのCMのように連れ出しましたが、
 色々と感じてくれたようですが、僕ら自身、大いに感じる部分が
 あり、再発見の旅だったように思います。
 やはり、インプットが大事ですね♪

●カフェオランジュさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-11-16 00:23) 

浜松自宅カフェ

●今造ROWINGTEAMさん
 nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2010-11-19 18:33) 

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