多くを感じて学んだ石巻の旅(後編) [■我が家の子育て]
昨夜3時間かけて書いてアップしたはずの記事が、跡形もなく消えていました・・・。
ショックー!(涙)
想いをこめて書いた記事だけに、どれだけ復元できるか自信がありませんが、
今回の旅で得たこととしてとても大きなウェイトを占めるため、気を取り直して書いてみます。
* * * *
家族で秋の山形、松島、石巻を巡る東北2泊3日の旅、最終日である石巻の後編です。
津波被害の写真などもあり、少々重たい内容になりますが、南海トラフ地震で津波被害が
予想される方に少しでも参考になればと思いますので、頑張って読んでみて下さいね。
■仮設テントで営業中の大福屋さん
石巻市日和山公園に鎮座する鹿島御児(かしまみこ)神社は、あの伊達政宗も参拝したと
伝えられる、由緒正しき神社なのだそうです。
テント左側におられるのが神主さんで、普段お菓子などをせがむことがない子供達が珍しく、
「大福餅食べた~い!」
とねだってきたため、偶然買ったところがこれが美味しいこと、美味しいこと♪
特に、絶妙な塩加減の白餡の大福餅が、後引く美味しさで、帰りの新幹線でいただく分まで
買わせていただいたほどです。
■創業80年の老舗「二色餅」さんの大福餅
最初、子供達だけで買いに行かせていたところ、被災時の状況などを写真を見せながら
説明してくれました。
あまりの美味しさに、御代わりを買い求める際、
「36年前から東海地震が来ると言われ続けてきた浜松から来ました!」
とご挨拶したところ、近くにいた神主さんも加わって、発災時の様子や現在の状況を教えて
下さったのですが、娘達は真剣な面持ちで聞き入っていましたね。
津波の第一波は40分後に到来したらしく、二色餅屋さんは、発災5分後には裏の日和山公園へ
避難したそうですが、ご年配の方が
「今まで津波来たことないから大丈夫だ!」
と言って避難せずに波に飲まれたとおっしゃっていました。
また、車で避難した方が身動き取れずに波に飲まれ、引き波で海に流されてしまったため、
・車は捨てて逃げること
・3階以上の丈夫な建物に逃げること
を強く勧められました。
これらのお話しから、帰りの新幹線の時間も迫っていましたが妻と相談し、
沿岸部も見ておくべきだな、と言う結論に至り、日和山公園を降りて駆け足ながら平野部を
見させていただきました。
こちらはファミリーマート・・・。
コンビニだということはわかりましたが、あとでGoogleマップで調べたところ、
ファミマだったことが判明。
こちらは木造住宅・・・。
周囲には元々、住宅や建物が多数建ち並んでいたわけですが、ご覧のような原っぱに
なっています。
石巻市立病院看護師宿舎・・・。
主構造は鉄骨造だと思います。
窓ガラスの状況から、2階の天井辺りまで津波が到達したことがわかりますね。
神主さんによると、公共施設のため取り壊しがまだできないそうです。
そして、、、
小5の長女がもっとも衝撃を受けていたのがこの光景を見た時でした。
石巻市立門脇小学校・・・。
今年の3/11にミュージシャンの長渕剛さんが、野外ライブをされことでも有名ですが、
神主さんの説明によると、津波に流された自動車が校舎に激突し、漏れ出したガソリンに
引火して校舎が全焼したそうです。
長女が動揺するのも無理はなく、建物の規模、面積、雰囲気、海からの距離などが、
自分の通う小学校ととても似ているから。
口にこそ出していませんでしたが、不安な様子が伝わってきたため思わず、
「あすかの学校は大丈夫だよ!」
と気休めを言ってしまったところ、
「何で?どうして大丈夫なの?」
と納得できる、明確な根拠を求められてしまいました。
僕もまったく根拠なく言ったわけではありませんが、100%の安心を提供できるものでは
ありませんからね。
これを読まれた方には、「子供が可愛そうだ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、
僕らは現実を見て、知っておくべきだと思っています。
なぜなら、子供達が被災するのは守ってやれる大人と一緒とは限らないから。
その場合、子供達が自分の持っている情報を元に判断し、自身の行動を決めなくてはなりません。
そのため、
「背丈を越える津波が来るとこうなるんだ!」
「津波が来た後はこうなる」
ということを自らの目で見てもらいたいと思って、この旅を企画しました。
そして、過剰に怖がるでも、過信するのでもなく、正しく怯えるようになって欲しいものです。
子供達がこの旅で何を感じたのかを度々聞いたりしましたが、片言の言葉でしか表現
できませんでしたが、帰宅後、小5の長女は自主勉強ノートに石巻での体験を3ページに
まとめてくれていました。
長女の自主勉強ノート「石巻旅行」
美味しい大福餅の感想と一緒に、神主さん、二色餅屋さんの言葉、教訓をイラスト入りで
まとめ、門脇小学校の状況などが詳しく書かれていました。
やはり、百聞は一見にしかずですね。
幾らテレビの映像でみても、僕らが口で言っても伝わるものではありませんでしたが、
これを機会に子供なりに色々と考えてくれているようです。
しかし、あの時の子供達の不安を払拭できるまでには至っていませんから、
一緒に通学路を歩き、その時、その場所で津波が来たら、どういう行動をとるべきか
しっかりシミュレーションしておきたいと思います。
以上、長文をお読みいただきありがとうございます。
僕がこの写真を見てもやっぱりショックを受けますので、生で見たお嬢様たちはやっぱり相当ショックだったと思います。
百聞は一見に如かず。これに尽きますね^^
by plusgate (2012-11-02 09:51)
●chihoさん、今造ROWINGTEAMさん、prostさん、jun-arさん
nice、ありがとうございます。
●plusgateさん
やはりショックでしたかー?
あまりにリアルですから、「まだ早かったか?」とも思いましたけど、
天災はこっちの都合なんて考えてくれませんからね。
それでも津波が来ないことを願うばかりです。
by 浜松自宅カフェ (2012-11-04 00:16)