【ゼロエネ住宅】光熱費の実績と計算値を突合せてみる [ ・ホームシアターの家]
2014年7月末に完成した浜松市内のゼロエネルギー住宅のオーナーさんから、
「良かったら今後に活用して下さい!」
とご自身でまとめていただいた、水道光熱費、太陽光発電の実績データとHEMS
データをいただいていましたので、改めて外皮計算を行ない、省エネ性能を
試算し、実績値と突き合わせてみました。
■最終仕様で製作した1/100模型
計画時は、国交省の補助事業を使いましたが、当時の断熱性能はQ値(熱損失係数)
で行なったのですが、現在はUA値(外皮平均熱貫流率)に変わり、計算の方法も一部
変更されたことから、再計算をしてみました。
■外皮性能算定の3Dイメージ
形状と熱貫流率の確認が一目でわかりますから、お施主さんにも説明しやすく
なりましたが、設計者にも判別しやすくなりました。
あとは、設備の仕様や性能を選択し、燃費シミュレーションをしてみると…
■シミュレーション結果
光熱費と売電の月別収支がわかるわけですね~\(^o^)/
でもでも・・・。
「これって計算値ですよね?上手いこと言って本当にこうなるの?」
と疑問に思われるのも当然でしょう。
私自身も「実際どうなんだろう?」と思っていましたから。
それが想定出来たから、2013年4月にお施主さんから
「ゼロエネ住宅補助金と言う補助事業があるけど使えそうですか?」
と相談を受けた際、経産省補助事業と国交省補助事業の2つの説明会を受講し、
国交省補助事業であれば地域工務店でも対応できそうだったことと、
ゼロエネ住宅は将来的に広がりそうな気がしたことから、対応することに
致しました。
補助金は建築費にしか充当できないため、管理費用は設計者と工務店の持ち出しに
なりますが、計算結果と実績を突き合わせることが将来必要になると確信した
ため、施主、設計者、施工者の3者で手分けして取り組んだわけです。
そして、完成前後計4年間の光熱費実績データとシミュレーション結果を突合せると、
中々興味深い結果が見えてきました。
■光熱費の実績値
赤の破線が2013年、青の破線が2016年の月別推移です。
右の棒グラフは年間累計で、赤がゼロエネ住宅完成前の賃貸戸建て住宅の時のもので、
青がゼロエネ住宅入居後のもの。
年間でも月別でも、光熱費が大幅に削減していることが一目瞭然ですね\(^o^)/
しかも、2人のお子様は成長していて、建築の延べ面積が増えていることを考えると
想定していた以上にエネルギー削減効果があることがわかります。
この実情を踏まえ、ゼロエネ住宅と敢えてしなかった現在進行中の案件でも大いに
活かすことができましたし、その次はもっと精度が上がってくると思います。
●ネオ・アッキーさん、鉄腕原子さん、jun-arさん、@ミックさん
nice、ありがとうございます。
by 浜松自宅カフェ (2017-08-19 21:40)