住宅基礎セミナーの最終日 [ ・講師の仕事]
新人住宅営業マンと技術者向けに行なった、住宅基礎セミナーの二日目が終了した。
結論から言うと、受講生には大好評で終了したように思う。
終礼の際、受講生の紅潮した顔からそんな印象を得た。
この研修で最も伝えたかったことを、この短いワークを通じて感じ取ってくれたようだ。
何故そう思うかと言うと、セミナーの感想が自身の実感から出た言葉だったから。
新人向けにこのセミナーの講師を依頼されるようになって、4年目(4回目)にして僕の理想に
限りなく近い形のプログラムが出来たように思う。
(それでも、来年はもっとバージョンアップするけどね!)
でもって、これは受講者が誰であっても同じ結果が出せると確信した。
常々、これから家作りをしようと考えるお施主さんに対する研修方法を考えていたのだけど、
社会人になりたての彼らにできるなら、初めて家作りを考えようとしている人達にも
楽しみながら同じ経験ができると思った。
しかも、講師役の僕もかなり楽しめた。
何しろ、何が出てくるか判らない。
さて、セミナー後半の状況をちょっとだけお話しますね。
二日目(最終日)は、施主役の相方へ自分のプランを提示し、最終プランを決め、
施主役と設計者役を決める。
と、その前に、、、
表現の目標感を持たせるため、受講生の一人を選んでプランを一案作成し、僕ならどんな
提案をするかというプラン例を最初に示した。
■僕のプラン
このお施主さんの要望は、天井が高く広いリビングと周囲よりも一風変わった外観でした。
エスキース1時間半、作図1時間、パースと着色で30分。
合計3時間弱くらいかな?
まっ、突っ込みどころは色々とあるけど、短時間で仕上ることが目的なので。
時間の関係で、施主役の子から十分にヒアリングできなかったが、受け取った要望書を
僕なりに読み解きプランを作成した。
このスケッチ(A4版 縮尺1/100)を出したところ、其処かしこで、
「凄い!」
と一応は言わせることができた(当たり前ですけどね・・・自慢にもなりません)。
本当に自慢したいわけじゃなく、彼らに言いたかったのは、提案者の意図を伝えることの
重要性を判ってもらいたかったんです。
決して絵の巧みさではなく(巧い方が良いに決まっていますが)、人の心を打つには、
提案者の施主への思いが表れていること。
それには、相手目線でシンプルに考えることだと思う。
提案内容が要望と違えば、素直に聞き、可能な限り要望に沿うように考えること。
それだけじゃないのかな?
セミナー終了1時間半前から、各チームによるプレゼン。
合計12チームあるから、一チーム5分としても1時間かかる。
熱のこもったプレゼンが終わったら全員で投票(付箋を貼っていく)。
今年はこれまでで初めて、1位2位が同票数だったため決戦投票(挙手で)。
もう一つ、僕の独断と偏見で一味違う提案をしたチームにはピカリ賞も。
表彰式のあと、各自に感想を述べてもらったところ、
「お施主さんが大変な思いで家を建てるのか判った気がしました。
更に、この何倍もの気持ちで来るんだと思ったら気が引き締まりました。」
「モノ造りって楽しいんですね!」
「設計者ってすごく大変なんだって思った」
「講師が言った、『価値観の多様性』の意味が判りました」
「施主としての私のプランを皆が評価してくれたのが凄く嬉しい!」
これらの言葉を新人自らの口から聞けた時は、涙が出そうでしたよ。。。
ちなみに、、、入賞者への豪華粗品はというと、
3位 浜松に本社がある三立製菓㈱のチョコバット
2位 ベビースターラーメン
1位 チョコボール
ピカリ賞は、チロルチョコ・・・(笑)
会社名、知らないうちにチロルチョコ株式会社になったのですね?(知らなかった・・・)
自分も参加されているところが、さすがです。
豪華商品もいいですね。
3位の人は、チョコバットを食べる度に、初心に戻れることでしょうね(笑)
by gottu329 (2007-04-21 09:23)
「住宅プランナーの視点」「お施主様の視点」
改めて考えさせていただきました。
私の場合は、「メーカーの視点」・「屋根工事店の視点」、住宅施工会社の視点」、そして「お施主様の視点」
ともすると「メーカーの視点」ではなく「メーカーの都合」で、独り相撲をとっているのかもしれません....。
by たいせい (2007-04-21 12:28)
お見事でした!
自発性を引き出して、その人なりの「何か」を感じてもらう。
これって、なかなか出来ることではありませんよ。特に今回のように限られた時間の中では。
講師冥利に尽きますね(^^)
浜自カフェさん、コンサル業も進出しますか!
by hidenosuke (2007-04-21 16:49)
おつかれさまでした~^^
個人的には賞品に あんず菓子系を 加えていただければ最強^^
楽しく勉強できるって なにより幸せなことです^^
浜自さん! さすが!
by (2007-04-21 17:14)
●hgchさん
いやー、実は僕は参加する予定ではなかったのですよ!(大変だから)
例年は、過去に作ったのを見せるに留めていたのですが、
1人になった受講生が「僕のは誰が提案してくれるんですか?」と言う、
すごく最もな質問をしてきたため、
「んじゃ、俺がやるよ」となったわけです。
チョコバット食べて、初心を取り戻す。そうあってくれると良いんですが。
●たいせいさん
良い建築を作る、3大条件。
①良いお施主さん
②良い設計者
③良い施工者 を説明してから、この研修を行なうんですが、
施工者の視点だけは、セミナー形式だと難しいです・・・
●hidenosukeさん
ええっ、講師冥利に尽きますね。準備もとても大変なんですが、
これだけは人にやらせたくないし、他の講師に負けたくないと思っています。
座学は絶対寝られるし、座学で覚えることなんて不可能ですよね?
自分から能動的に勉強してくれれば、こんな楽なことはないし・・・
(それか?)
●dennさん
この景品は毎年ほぼ同じなんですが、上位チームにしかあげません。
(仕事は厳しいのだ)
だけど、もらったことは忘れないみたいです。
アンズ菓子は来年の景品ってことで。。。(笑)
by 浜松自宅カフェ (2007-04-21 18:30)
大学の設計の
授業みたいで
たのしそー
講師やると
みなの顔色みちゃいますね。
的はずしてないかなー
って。。。
私もとてもいい経験中です
by macoto (2007-04-22 12:53)
そうそう!僕も顔色みちゃいます。「詰まらなくないかなー?」って。
講師ってやってみると色々と気付きが得られますよね?
変に知っているから中々気付けないけど、知らない故の素朴な疑問に
驚いてしまいます。
by 浜松自宅カフェ (2007-04-22 21:49)
お疲れ様でした。講師が楽しめるということはきっと受けている方たちも楽しんでいることだと思います。
いやあお見事でした。
by plusgate (2007-04-23 13:36)
お疲れ様でした。
ちょっと受けてみたいくらいですよ。
いやいや、おやつ目当て。。。も少しあるかも知れませんがw
建築関係に携わっている方って話していると面白いのですよ。
もしかしたら私は仕事間違えたのかも知れませんw
by ゆつき (2007-04-23 15:06)
●plugate316さん
新人教育って言うのは、経営的に凄く重要なんですよ。想像以上に!
僕への信頼がないと、真剣に聞いてもらえないですからね。
モノ造りの楽しさをわかって貰えると、やっぱりやりがいありますよ。
●ゆつきさん
かなりエネルギー使いますから、実際疲れます。。。
一度家を建てている経験者なら、もっとリアルに発想が湧くと思いますよ。
そう言えば大学時代、数学科の友人が同じようなことを言っていました。
「建築学科のやつらって面白いんだよねー!」
全員って訳じゃなく、たまたま弾けた連中が集まっていただけなんだけど。
by 浜松自宅カフェ (2007-04-23 22:17)
ほんとに楽しそうな研修です!受けてみたいなー。
うちの会社に来て、講師やってくださいませな。
業種は違いますけれど、「相手の立場に立って考える」ことは
とてもとても大事ですね。
by JOHN (2007-04-25 08:54)
●JOHNさん
住まいはどんな人にも身近な存在ですから、実感をもって取り組めるん
ですよ。だから、年齢、性別関係なく楽しめるんです。
ええっ、もしご要望がありましたら、この研修をアレンジしてブライダルに
置き換えることが可能かもしれませんね。
家作りを通して、相手目線を学ぶと言う手もあるし・・・(笑)
人を相手に商売をしているなら、お客様目線は絶対外せないと思います。
by 浜松自宅カフェ (2007-04-25 09:43)
私たちとは全く違う地点から、同じ所を目指していらっしゃるようです。
楽しみながら勉強していただく事が大事だと考えて居るこのごろです。
by アキラ (2007-04-25 10:42)
●アキラさん
ありがとうございます。励みになりますよ!
まさしく、違う視点から同じ所を目指しているんじゃないでしょうか?
勉強は無理強いしてやるものじゃないと思っているので、
楽しんで能動的にやってもらえるように常に意識しています。
by 浜松自宅カフェ (2007-04-25 22:53)