7/26(土)内覧会開催のお知らせ [ ・ホームシアターの家]
「天竜杉で作る、ホームシアターの家」もいよいよ外構工事が始まりました。
■植栽のための客土搬入
良い植栽は良い土壌から。
まずは植栽が気持ちよく根を伸ばせるように土づくりをします。
南側の庭はリビングガーデンとして、居間を快適にするための空間となります。
■スタディ時の模型 ※2013年3月31日
植栽が育つとこんな風になる予定です(#^^#)
この住まいのコンセプトは、
120インチ×9.2chの本格的リビングシアターのある日常の住まい
です。
とかく、本格シアターと言うとマニアの世界をイメージされがちですが、日常生活の中に
本格的な映画のスクリーンがあり、家族4人が最少のエネルギーで文化的な生活を
送ることができる住まいを目指しました。
ゼロエネルギー住宅(ZEH)や低炭素基準は、そのための基本スペックでしか
ありません。
政府は2030年目標として、
すべての新築住宅の平均値でゼロエネ化を目指す
としていますが、 僕らが目指したのはその先。
単なるスペック(仕様)ではない、家族全員が楽しく、快適に、健康的に暮らせる日常と
非日常の融合。
そんなビジョンを共有して実現させました。
注)基本計画時のものであり、完成形はこの模型とは多少異なります。
今回、お施主様のご厚意により、一日間だけではありますが内覧会をさせていただくことに
なりました。
エネルギー計算だけでは表現できない住まい方を体験していただくため、僕らとしては
初めてのオープンハウスです。
開催日時は7/26(土)10時~20時
一日限りの開催とさせていただき、駐車場と応対の制限から、時間予約制と
させていただくことに致しました。
10時~19時(受付け終了)として、第三希望までのご希望時間の他、
代表者氏名、連絡先、参加人数をご記入いただきメールにてお申込み下さい。
メールの送り先はコチラ ⇒ okkasa@gmail.com ひなたCAFE 村松まで。
プロフェッショナルな方のご見学ももちろんOKです。
一般の方とは違う視点でのご意見、ご感想をお聞かせいただければと存じます(^_^;)
もし、万が一にも応募者多数の場合は時間調整をさせていただき、
できる限りご要望にお応えできるようにしたいと思います。
なお、転落の恐れがある箇所があるため、小さなお子様がいらっしゃる方は
見学の際、くれぐれも目を離さないようお願い申し上げます。
実験的、洗出し仕上げ [ ・ホームシアターの家]
足場と仮囲いが外れ、外観が姿を現しました。
■そとん壁の外壁
本当は真っ白なのですが、雨に濡れている上、曇り空の夕方撮影したところ、
モノクロ風の印象的な写真になりました。
内部仕上げ工事も佳境に入り、10日頃からいよいよ外構工事に入ります。
完成まであと少し。
そんな中、造園屋さんが入る前に、洗出し仕上げの実験をしてみました。
実験と言うのは、TBS「がっちりマンデー」で紹介していた、内閣総理大臣賞を受賞した
左官屋さんの工法を試してみるため。
テレビではとても簡単そうにやっていたことが、果たしてできるのか?
一度、自分達でやってみようという事になり、目立たない部分で試してみることに
なったため、言いだしっぺの僕も手伝わないわけにはいかないですから。
STEP-1 モルタル均し
柔らかめに溶いたモルタル(1:3)を均します。
STEP-2 化粧砂利撒き
通常、化粧砂利はモルタルに混ぜてから均し、完全に固化する前に洗出すわけですが
この工法はモルタルの硬化状況を見計らって後から埋める方法。
STEP-3 バイブレータで埋込み
撒いた化粧砂利にバイブレーターで振動を与え、モルタルを液状化させて埋没させます。
予想外はここで起きました。
化粧砂利が液状化したモルタルに沈む予定でしたが、既に中は固化が始まっていたため、
表面の一層程度しか沈まず、上の方の砂利は飛び散ってしまう(>_<)
STEP-4 補修作業
モルタルに沈まなかった余分な砂利を手で取り去り、表面にモルタルを流し入れて上から
抑え込む方法に変更。
それでも固着しなかった砂利が浮いたりして、多少不陸が残ったものの何とか、
洗出し仕上げに見えるようにはなりました(^_^;)
僕の呑気な提案にも関わらず、果敢にチャレンジしてくれた、お施主さんと監督に
ぜひ拍手を送ってあげて下さいね~。
棟梁の職人技に感動した! [ ・ホームシアターの家]
この土日はキッチン工事の立会いをしていました。
キッチンゾーンはホームシアターとダイニングをつなぐ役割をするとても大切な場所で、
設計当初から奥様より強い要望をいただきました。
プランする際も、現場が始まって納まりを検討する際も皆で多いに悩みましたから、
最後まで見届けておきたかったのです(>_<)
■キッチンカウンターの搬入
ゆめ工房さんではシステムキッチンを組む時でも、本職のメーカー設置ではなく、
自社施工をしています
「俺らの方が上手いぜ~♪」
なんて言っていますが、今回ほとんどの作業を見ていて本当にそう思いました(笑)
中でも「これは凄い!」と思ったのが、対面キッチンの腰壁に人造大理石カウンターを
取り付ける技術でした。
■人造大理石カウンターの加工
日曜日午後、現場に着いた時は丁度、人大カウンターの取付けをしようとしていた
ようで、納まりについて相談されたため「できればこうしたい・・・」と少し難しいお願いを
してみました。
「ん~、できるかなぁ?」
と言いながらも人大カウンターに墨付けをして、丸ノコでカットし始めました。
■柱側の欠きこみ
これだけでも正直、かなり難しいと思っていたんですけどね・・・。
■袖壁側の加工
袖壁部分だけでなく、キッチンパネルの見切り部分もちゃんと欠き込んでありますが、
丸ノコでカットした後は、手ノコとノミで丁寧に加工してくれました。
さて、両端を加工した人大カウンターを腰壁に仮置きして、具合を確認してみます。
「おーい、うらさー!」
2階で作業をしている、大工の浦さんに声をかけてサポートしてもらいますが、
どちらもベテランの大工さん。
メッチャ息が合っているんですよね~(>_<)
寸法ギリギリですから、入れる際には十分に注意します。
ナント、本当にピッタリ(@_@)
丁度、電気工事に来ていた電気屋の森ちゃんもこの作業を見ていて感嘆の声を
上げていましたね~。
「デザインの神様はディテールに宿る」と言いますが、こういう仕事を見ると
よーくわかります。
この後、完全に接着するよう、木材を使って圧力をかけて養生します。
(こういう慎重さにはいつも頭が下がりますね~)
■柱側の納まり
木製カウンターであれば大工さんにとっては何てことはない納まりだと思いますけどね。
柱を一切切り欠かないで綺麗に納めてしまいました。
■袖壁側の納まり
袖壁の裏側はガスコンロのため、キッチンパネルが貼られています。
キッチンパネルの見切り材も飲み込んで、きっちり収まっています。
異素材がきっちり納まっていますから、コーキングを打つ量も最小限で済みますし、
お手入れもとても楽になるわけですね(^^)v
最初はキッチン製品を組み立てるだけだと思っていましたが、それをギリギリの精度で
加工して納める技術に改めて驚きました。
やはり、完成したものを見るだけではわからないですよね。
とても良い勉強になりましたよ、うん(#^^#)
シアタールームの造作工事 [ ・ホームシアターの家]
これまで色々な工夫をご紹介していますが、このプロジェクトのコンセプトはやはり
120inchスクリーン×9.2chの本格的ホームシアターの家であることは当初から
まったく変わっていません。
外装工事も大きなところは終了し、一方で内部造作の大物がすこしづつ形になって
きています。
■スクリーン背後の下がり天井
リビングゾーンとダイニングゾーンの間には下がり天井があり、プロジェクターの他、
サラウンドスピーカー・とサラウンドバック・スピーカー各2台計4台のスピーカーが
納まります。
施主さんからは、プロジェクターやスピーカーが露出されないことを望んでいたため、
当初から壁付け、天井付けにならないよう計画を進めました。
■スクリーン正面
わかり難いと思いますが、正面奥に機材のメンテスペースがあってそこの空間も
音を心地良く響かせる空間として活用しています。
造作の木製ラックも仮置きされていますね。
■音響天井
自然に音を響かせるために、建築音響設計のアイディアを汲んで新しい試みに
チャレンジしています。
国内の音楽ホールを多数手掛けた経験豊富な先生ですが
「住宅では見たことないよ!」
とのこと。
こけら落としの上映会では何が上映されるでしょう?
個人的にひっそりと候補に挙げているのは、、、
洋画では「ドラゴン・タトゥーの女」か「ネイビー・シールズ」、「プライベートライアン」
邦画では「20世紀少年」か「ゴールデンスランバー」あたりかなー?
大画面と音響が融合された作品で映画館との違いを確認してみたいですね♪
ハリウッド版の「ドラゴン・タトゥーの女」は北欧の景色とBGMがとても印象的な作品
でしたが、R18指定の猟奇的なストーリーでもあるのでお子様とは観れないです。
壮観!9人の左官職人によるシラス壁仕上げ [ ・ホームシアターの家]
この土日は、高千穂シラス壁の仕上げ工程の日でした。
大面積を一気に塗り上げるため、左官職人さんが他の工事の日程を調整し、
9人が集結し、一気に仕上げてくれました。
■作業の様子
仮囲いがあるため、少し見えにくいかもしれませんが、2階、3階部分に6人の
左官職人さんが入っています。
材料を塗る人、材料を中継する人、地上で材料を練る人。
3人1組が3パーティで合計9人。
左官仕事が少なくなっているため、これだけの左官職人さんが集まる現場はそうは
ないかもしれませんね。
この工程は設計段階から懸念されていたことで、3階から2階までを同じ仕上げで
一気に塗れるのか?
途中に見切りを入れることも検討しましたが、まずは理想形で進むことにしました。
仕上げの作業工程はこうです。
■下塗りが完了した状態
コーナー部分に薄い見切り材が入っていて、これを定規にして塗り厚を確保していきます。
これなら誰の眼にも一目瞭然ですから、「薄い」「厚い」と疑心暗鬼になることも
ありませんね。
下塗りにはメッシュ(網)が入っていて、 材料が脱落や剥離しないよう、補強筋の役割を
しています。
■仕上げ工程
観ているだけなら簡単そうなんですけど、実際にやってみるとこんな風に平には行きません。
夏の暑さでどんどん硬化が進みますから、材料供給から塗り付けは時間との勝負です。
■スチロールゴテ仕上げ
最初に袖部分で要求通りの塗り方をして最終確認してもらいますが、仕上げは
施主判断ですから、すぐに来てもらって確認してもらいOKをもらいました。
近くで見ると思っていたよりも粗い印象ですが、引いてみるとこれくらいが丁度良いと
実感したところ。
施主さんも画像やカタログでしか、仕上げは見ていない中での判断ですから
まずは「ホッ」とした様子。
■材料練り
昔と違って左官材料も製品化されていますから、ミキサーに材料を投入して水で練る
だけかもしれませんが、その日の温度、湿度で加える水の量は多少違いますし、
供給のタイミングとても重要です。
■仕上げる
塗り子さんが3階と2階に分かれて指示を出し、材料をジャストタイミングで練り上げ、
ロープで階上へ上げて休憩のタイミングまでに一気に仕上げていきます。
■とにかく塗る、仕上げる
そのために収まり部分の各所には、予め専用の見切材が入れられています。
仕事は段取り八分と言われるのはこういう時にこそ活きてくる言葉ですね。
作業工程をすべて見ていたかったですが、そうもいかずに中抜けし、夕方外構の打合せに
来た頃には初日の仕事が完了していました。
左官屋さんも初日の仕事を終え、地上から建物を見上げながら、
「仮囲いが外れるのが楽しみな形状ですね~!」
と嬉しい一言。
いつの日か、何かの折にふらーと現場の前を通って「俺がやった仕事♪」と誇らしげに
思うんだろうなぁ。
ますます仮囲いが外される日が待ち遠しくなってきました(#^^#)
FRPグレーチングで歩ける吹抜け [ ・ホームシアターの家]
「吹き抜け」なのに歩ける?
一見すると矛盾するこの要望を叶えたのがFRPグレーチングと言う製品で
今回、初めて採用してそれを実感することができました。
■2階から3階廊下の見上げ
明かりが漏れている格子状の製品がFRPグレーチングです。
中廊下は採光が得られないため暗くなりがちですが、通気と採光の確保が可能に
なりました。
川沿いの桜が満開を過ぎた頃の打合せで、FRPグレーチングのサンプルを置いて
色決めとグリッドピッチを決定したモノがこの日、納入され取付けられました。
■2階廊下のFRPグレーチング
グリッドの寸法が何種類かあり、それによって選べる色が異なります。
当初のイメージはより明るくなるクリア色でしたけど、天井であり床でもあるため周囲の
材料との調和を考慮しホワイトを選択されましたが、これは大正解だったと思います。
厳密には吹き抜けと言うより、通気と採光の採れる床材と言うことになりますね。
乗っても不安感もまったくなく、まだ小さな長女ちゃんも「涼しくて気持ちいい~♪」
と言いながらここで計算問題を解いていたそうです(^^)v
全景は完成した際のお楽しみに~♪
植栽及び外構計画の打合せ [ ・ホームシアターの家]
久しぶりに現場ネタです。
天竜杉で作る、ホームシアターの家の建築工事は順調に進んでいます。
プレファブ(工場生産)でも建材製品を多用している住宅ではないため、階段にしても
床材にしても一つ一つ大工さんが現場で加工しているため、進み方はゆっくりです。
でも、、、完全オーダーを希望する施主にとってはこのスピード感がとっても重要。
作っていく過程が見えることで、住み始める時でもまったく違和感がないし、
何より何年、何十年と飽きることなく愛着を持って住み続けることができるからです。
植栽と外構計画を考えるために造園屋さんと現場打合せをしたこの日は、
大工さんが2階の床材を貼っていました。
■3階吹抜けからの見下ろし
廊下際の部分にムクの床材を施工しています。
合板やMDFなどに表面材を張り付けたものではありませんから、施工手間はかかりますが、
時間が経って古くなると言うより味になります。
大工さんにご挨拶をして、僕は造園工事を依頼している四葉社の阿部さんに現場状況と
外構まわりの説明。
■外構計画図にメモする四葉社さん
プロジェクト全体を見ている僕の考えを伝えながら意見を交わし、見積り時に作成した
提案図にアイディアを加えたり変更したりして、より具体的にディティールを詰めて
いきます。
特に植栽は樹種指定したとしても一般の方にはイメージしづらいし、指定した規格でも
性格が1本1本違いますから、計画図だけで判断できるものではありません。
そのためどうしてもお任せに近いものになりますが、外構計画の考え方がとても重要
になります。
■最後に打合せの詰め
ひなたCAFEに戻ってコーヒーで一服した後、図面を見ながら考え方を整理をします。
最終的にこの建物の風景を作るのは施工を行なう造園屋さんですから、彼らが頭の中で
リアルにイメージできていることが重要です。
造園屋さんはそのイメージを頼りに植栽材料の選択を委ねることになりますから。
それは完成時だけでなく、5年後、10年後、その間のメンテナンスまでを考慮するわけで
これを文書化するのはほぼ不可能ですから、お任せにならざるを得ないです。
もっとも、そんなことを期待してこのプロジェクトを僕に委ねていただいている筈ですから、
最後の最後まで気を抜けませんね(>_<)
創造と革新への取り組み [ ・ホームシアターの家]
土曜日もほぼ定例化している現場打合せでした。
川沿いの桜並木は満開を過ぎたところ。
■樹齢40年を超えた桜並木
この住宅地は浜松市が40年前に開発した地域とのことですから、このサクラもその時に
植えられたものだと思います。
オーナーさんはこのサクラを眺めることができることを願って土地を決めました。
■3階北側窓からの眺望
電線が邪魔ですが、 オーナーのお子様達はこの窓から景色で朝を迎えるわけです。
羨ましい・・・。
さて、今回の打合せは1階リビングシアターの天井に仕上げを決めることでした。
設計当初、音響設計のためのコンサルタントに依頼するかを相談しましたが、
「そこまでは必要としない」とのことで、オーナーと二人で「こうだよね~!」って感じで
進めてきましたが、やはりできる限りのことをしておきたいと思い、急きょ音響の専門家に
相談しました。
軽く相談とは言え、この音響の先生と言うのが実は凄い人でして、300を超える音楽ホールの
音響設計に携わった方で、現在は静岡大学の客員教授を務める川上福司先生。
代表作に東京国際フォーラム音楽ホール、八ヶ岳高原音楽堂などだそうで、
ラファエル・ビニオリ氏や吉村順三氏と協働したそうです・・・。
年一回程度、川上先生のオフィスを訪ねて3~4時間程度、雑談をするのですが、
研究室でもある先生のオフィスには手づくりの試作品が無造作に転がっていて、 説明して
くれ本質的な理解は到底無理ですが、凄いことだけはわかります(@_@)
今回も図面を元にやろうとしていることを説明したところ、基本路線は間違っていなかった
のですが、そのためには「シアタールームの天井はこうでないと勿体無いよ!」と
なかなか取組み甲斐のあるご提案をいただきました。
こういう住宅は見たことないよ!
あとは建築屋さんの腕の見せ所だね~♪
と言う感じです(^_^;)
その提案を施主のYさんに説明したところ、
「これは面白い!」
と気に入っていただけたため、翌日、監督の田中さん、鈴木棟梁と打合せを行なって、
実現の可能性を検証し、最終決定の打合せをするのが土曜日の会議でした。
■打合せ中
なかなか難しい工法のため、4人で意見を出し合いながら実現の可能性を見出していき、
性能、施工性、メンテナンス性、コストの点から検証していきました。
音響設備ではなく、建築で音の響き方を整えるため、インテリアとしても特徴のある空間に
なると思います。
相談を受けた当初から、
「国外のホームシアターユーザーにも提案できるものを目指しましょう!」
と伝えましたが、 これはそのためにお金を使いましょうと言う意味ではありません。
一般の方が少し頑張れば出来る範囲で、閉じ籠らないで済むホームシアターの
提案と言う意味でした。
今回の打合せもそうですが、施主はもちろん工務店、設計者のすべてがアイディアを
出す事で高いハードルを越えて、見たことが無い世界の実現に向かっています。
ビジネス書や安い経営コンサルタントは「創造的であれ」とか「革新的な●●●」と気楽に
言いますが、実現するには思い込みとも言える目標に向かって地道に突き進むことでしか
成しえないと思います。
■FRPグレーチングの色決め中
3層吹き抜け部分には、FRPグレーチングを嵌め込んで光を取り込み、熱を家じゅうに
回そうと考えています。
こちらも掛かるコストとインテリア、使用感から決定していきました。
ここも完成がとても楽しみな取組みです♪
中間検査終了~屋根工事 [ ・ホームシアターの家]
金曜日は無事に中間検査が終了。
月曜日からパルプファイバー充填断熱工事を予定していましたから、断熱材で隠れてしまう
金物類の確認をしてもらいました。
指定確認検査機関の担当者はこの日だけでも8件の現場で検査なのだそうです。
消費税の駆け込み需要はこういうところにも表れていますね。
さて、久しぶりに現場の進捗です。
■1階屋根工事
今回もガルバリウム鋼板の縦ハゼ葺きです。
縦ハゼを選んだのは、意匠面と言うよりも屋根が緩勾配だからです。
一住専地域での3階建てですから、各階の階高を詰めて日陰斜線をクリアするため
2寸勾配にするしかなかったからですが、縦ハゼ葺きがそれだけ水密性が高い
ということでもありますね。
■2階バルコニー
親方が板金加工をしています。
手元をアップで見てみると・・・
こんな風に金切りバサミでハゼの部分をジョキジョキと切っていました。
「さて、これはどこに使うのかな~?」
と見回していると、「あーここか!」
1階屋根北側の平面ですね。
太陽光パネルの発電量を増やすだけなら片流れの方がたくさんのパネルを乗せられ
ますけど、どうしても社会に対して壁を作ってしまう印象を受けるため、 三尺幅(910mm)
だけ折らせていただきました。
現場を訪れるたびに「この提案は間違いなかった!」 と思っています。
それは3階の屋根形状をご覧いただくだけでもお分かりいただけるでしょう。
3階の頂部左側(北側)を三尺幅だけ道路側に折っていますね。
基本設計の段階では、この部分にトップライト(天窓)を設けることになりましたが、
北側に向いていますから、光だけを採り入れて、暖気も煙突効果で排除してくれる
と思います。
この一週間で、一間幅の車寄せも出現しました。
上の写真にも写ってますけど、後の楽しみのために形があまりわからない角度で
撮影しました 。
これでかなりファサードの印象が変わってきました。
(もちろん良い意味ですよ)
ご近所の方も驚いているでしょうね~(^^)v
斜め45度配置計画の効用 [ ・ホームシアターの家]
早いもので今年も3月になりました♪
浜松は2月半ば過ぎから、日差しが明るくなり春のような空を感じることが多く
なりました。
ホームシアターの家の現場はややゆっくりですが、着実に前に向かって進んでいます。
■3階南窓からの眺め
太陽光を効率的に取り込むために敷地に対し、45度建物の配置を振ったわけですが
結果的に周囲の建物の間を視線が抜けると言うオマケが付きました。
設計者としてはこれは織り込み済みでなければなりませんから、設計者としては
本来失敗ですが、施主が喜んでくれていますから良い方の失敗となりました。
(逆に悪い成功と言うのもあります)
自然景観的に優れた山と言うほどではありませんが、それでも建物の背中を見て
生活するよりも、四季の変化を感じることができるのは生活者、特に多感な時期の
子供達にとっては代えがたい体験になると思います。
3月からお引き渡しの初夏に掛けて、この山の自然がどう移ろって行くかを確認
するのが今の楽しみです♪